5月10日木曜日 一面
減り行く若者を少しでも多くを獲得しようと採用熱を高める企業。それに反比例するように、入社3年目で3割の若者が会社を離れていく。現在、日本の労働市場の需給バランスは崩れてきている。
そんな中、2005年以降、新入社員の脱落者0を誇る企業がある。メンター制という、入社3~7年目の社員が、自分の仕事をこなしつつ新入社員に仕事を教え込むシステムだ。この制度の導入により、上司と部下という人間関係を通じた継続的な人材育成を試みている。更にこの制度の狙いは、ルーキーの育成のみならず、3~7年目の若手社員が将来管理職となったとき、その経験が必ず役に立つであろうと考えている。
この人材育成システムを維持する大前提として、年功序列制度が上げられる。入社3~7年目の社員に管理職としてのポストを設けようとしている点や、新入社員へのコストを費やした人材教育といった点から年功序列の名の下に成り立つ制度ではないだろうか。このように若者の離職率を極力下げたい企業ならば、企業は年功序列を取り入れるインセンティブを持つ。一方、新入社員もその実力が反映される成果主義の下では、上司が彼らに仕事を教え込むというインセンティブが働かない。故に、仕事を自分で覚えようとしない、結果が出ない新入社員は離職してしまう。そういった実力主義の弊害が見られる中、三井物産など、一度導入した「定量評価」型の人事制度を、「定性評価」型へと転換させる企業も出てきている。「定性評価」型の人事制度は、数字では表しにくい要素である、部下への指導姿勢や行動規範の順守状況等が重視される。
労働力減少が叫ばれる今、人材育成は企業の成長にとって大きな鍵になってくるであろう。
今日、日本はいよいよ本格的な労働力不足となりつつある。そんな中で、日本経済を発展させるべく雇用体制はどのようなものだろうか。
年功序列は、長い間日本国の風土の中で培われてきた企業文化である。それは、和を重んじるわが国の国民性のなかで育まれてきたものであり、「成果主義」を導入したところでそう簡単には国民性は変化しない。グローバル経済の下、成果主義を導入した方が生産性が上がり競争力を持つようになると考えられるが、前途述べたように労働力減少は企業の生産規模縮小にも繋がる問題である。故に、私は企業の経営方針の色に合う雇用制度を企業自らが模索していく必要があると考える。
ようじ(深夜のネットカフェより)