最近よく伺うお鮨屋さんの
松井店長は、本当に「おいしい顔」だ
23歳の秋。
ホテル・外食系のコンサルタント会社に入る私が、
まず最初に課せられたテーマは、現場を知ること。
送り込まれたのは、新宿に新しく出来る
ホテルの、
コーヒーショップのアルバイト。
ウエイトレスだ。
その店舗は、ホテルの直営ではなく、
いわゆるテナントとして、大手外食チェーン企業が手がけたものだった。
オープンに向けたトレーニングの最終日。
社長が最終チェックにやってきた。
朝から、社員の人達は
ピリピリしていて、
のんきな我々アルバイト達はその様子が面白かった。
実際の営業状態とほぼ同じように時間を使い、
出入り業者さんたちに、お客様役になってもらって、
トレーニングが続けられていたそのとき、
「
ダメだよあの人は!おいしい顔じゃない!」
という大きな声が聞こえて、思わず振り向いた。
そこには、憮然とした顔の社長
と、
その店舗の
総支配人が立っていた。
「おいしい顔じゃない!」
誰が言われたのかは、もちろん分からなかった
(幸い私ではなかったが・・・)
おいしい顔?! なんじゃそりゃ?!
でも、それから随分長い時間が経って、、
私は、よくその場面とその社長の言葉を鮮明に思い出す。
私は、企業向け人財育成を生業としているが、
一番大切なことは、「誰を採用するか」であるとつくづく思う。
素材に選択ミスが有った場合は、作ろうと思った料理にならない。
人も同じだ。
ともすると、社長の言葉は単なるワンマンな発言に聞こえる。
一代で成したその社長のこだわりは、
店舗オペレーションの徹底した
マニュアル化と、
店舗段階でのトレーニングだった。
当時、そのファミレスチェーンでは、空いている席を使って、
よく店長がアルバイトさんに対して、
トレーニングを行っているのを見かけたことがある。
だが、その前提として、「おいしい顔」を採用することが、
何より大切であることを、教えてくれた瞬間だった。
じゃ、どんな顔が「まずい顔」なんだ・・・と言われると、
この「おいしい顔」に対する尺度が、意外と曖昧なことが分かる。
要するに、「ルールブックは私だ!」である(笑)
また来週も「おいしい顔」の松井店長に会いに行こう~っと!![]()