世界一貧しい大統領 ホセ・ムヒカ氏/2012年 国連での伝説の演説

2024年2月8日

 

世界一貧しい大統領  ホセ・ムヒカ氏
【国連での『伝説の演説』】
元ウルグアイ大統領のムヒカ氏が国連の壇上で、「グローバリズム」という巨悪の「政治」に対して勇気ある正論を唱えていました。
もし世界の支配者層がこんな考えの持ち主なら、世界中の民が平和になると思いますが、残念ながら実際は真逆で、現実は悪魔崇拝者の戦争屋達が支配しています…。
悪魔崇拝者の集いとも呼ばれているWEFダボス会議とぜひ比べてください。
人間レベルが雲泥の差であることが分かりますね。
https://twitter.com/i/status/1754318078383730832

 

 

これは2012年6月、ブラジルのリオデジャネイロで行なわれた「リオ+20 国連 持続可能な開発会議」の中の演説。

議題は「人間はどうしたら、これからも発展しながら地球環境を守っていけるのか?」というもの。

参加国の中では小国であるウルグアイ代表の演説に注目する人は、ほとんどいなかったといいます。

そんな中、ムヒカ大統領(当時)は静かに壇上へあがり、スピーチは、ごく当たり前の、各国代表への感謝から始まります。

 

ホセ・ムヒカ大統領(当時)のスピーチ全文

この場に出席されている世界各国の代表の皆さん。ありがとうございます。

お招きいただいたブラジル国民、そして大統領閣下に感謝します。

これまでに発言された全ての方々が表明された誠意にも大いに感謝いたします。

いち国家指導者として、貧しい人々のための取り決めづくりに仲間として共に参加することを表明いたします。

しかし、私たちにもいくつか声高らかに質問をすることをお許し願いたい。

今日の午後ずっと、私たちは「持続可能な発展」と「膨大な数の貧困者対策」を話し合ってきました。

けれど、私たちの本音は何でしょう?

今の発展を続けることが本当に豊かなのでしょうか?

質問させてください。

もしドイツ人がひと家族ごとに持っているほどの車を、インド人もまた持つとしたら、この地球はどうなってしまうのでしょう?

私たちが呼吸できる酸素は残されるのでしょうか。

もっとはっきり言いましょう。

例えば、最も裕福な西側諸国と同じようなレベルで、70億、80億の人に消費と浪費が許されるとしたら、それを支えるだけの資源が今の世界にあるのでしょうか?

それは可能なのでしょうか?

それとも別の議論が必要ですか?

今のこの文明をつくったのは私たちです。

私たちは市場と競争社会から文明という落とし子を生み出し、物質面での驚異的な進歩をもたらしました。

そして市場経済は市場社会をつくりだし、それを世界規模に拡大してしまいました。

いわゆるグローバリズムです。

そのグローバリズムを、私たちはコントロールできていますか?

逆にコントロールされてはいないでしょうか?

こんな残酷な競争で成り立つ社会で、「みんなで世界を良くしていこう」なんて議論が、本当にできるのでしょうか?

私たちは本当に仲間なのですか?

私は、今回の会議を否定するために言っているのではありません。

違います。逆です。

我々が今挑戦しようとする目の前の巨大な困難は、決して環境問題ではなく、明らかに政治の問題なのです。

人類は今、消費社会をコントロールできていない。

逆に、人類のほうがその強力な力に支配されているのです。

我々は、発展するためにこの地球上にやってきたのではありません。

幸せになるためにやってきたのです。

人生は短く、あっという間です。

しかし、その人生こそが何より価値あるものなのです。

余計なものを買うために、もっともっとと働いて人生をすり減らしているのは、消費が「社会のモーター」となっているからです

なぜなら、消費が止まれば経済がマヒしてしまい、経済がマヒすれば不況というお化けが我々の前に姿を現します。

しかし今、この行き過ぎた消費主義こそが地球を傷つけ、さらなる消費を促しています。

商品の寿命を縮め、できるだけ多く売ろうとする。

今の社会は1000時間もつような電球は作ってはいけないのです。

本当は10万時間、20万時間ももつ電球はあるのに、そんなものは作らない。

なぜなら我々は、もっと働き、もっと売るために、「使い捨て文明」を支える悪循環の中にいるからです

これは政治問題です。

我々は、今までと違う文化のために闘い始めなければならない。

石器時代に戻ろうとは言っていません。

このままずるずると消費主義に支配されるわけにはいかない。

私たちが消費主義をコントロールしなければならないと言っているのです。

ですから私は、これが政治問題だと言いました。

とても謙虚な思いからです。

 

かつての賢人たち。エピクロスやセネカ、そしてアイマラ人たちは次のように言っています。

「貧しい人とは少ししかものを持っていない人ではなく、もっともっとといくらあっても満足しない人のことだ」と。

大切なのは “考え方” です。

だからこそ、皆さんと共にこの会議に参加し、国家指導者として皆さんと共に努力したいのです。

私の発言は皆さんを怒らせるかもしれない。

しかし、気づかなくてはいけません。

“水問題” や “環境の危機” が、ことの本質ではないということです。

見直すべきは我々が築いてきた文明の在り方であり、我々の生き方です

なぜそう思うのか?

私は環境に恵まれた小さな国の代表です。

人口は300万人ほど、いや、もうちょっと320万人ほどしかいません。

けれど、世界で最もおいしい牛が1300万頭、また素晴らしい羊が800万〜1000万頭。

食べ物、乳製品、そして肉の輸出国です。

国土の90%が有効に使えるほど豊かな国なのです。

だから、かつて私の仲間たちは8時間労働のために闘い、ついには6時間労働を勝ち取った人もいます。

しかし、そうなったら今度は仕事を2つ持つようになりました。

なぜか?たくさんの支払いがあるからです。

バイクやマイカーのローンを次から次へと支払っているうちに、私のようなリウマチ持ちの老人になって人生が終わってしまう。

そして自分に問いかけるのです。これが私の一生だったのかと。

私が言っているのは基本的なことです。

発展は幸せの邪魔をしてはならない。

発展は「人類の幸せ」「愛」「子育て」「友達を持つこと」

そして「必要最低限のもので満足する」ためにあるべきものなんです。

なぜなら、それらこそが一番大事な宝物なのだから。

環境のために闘うのなら一番大切なのは、人類の幸せであることを忘れてはなりません。

ありがとう。

 

【動画】

世界一貧しい大統領。ホセムヒカさん 感動のスピーチまとめ

 

→世界を変えるのはやはり日本人だと思いました。世界最長の歴史と文化を持つ日本。その日本人が、古来の伝統文化・生活習慣を取り戻せば良いのです。今の社会常識に染まっている人たちも、静かに自分の心(魂)に聞けば、本当は何が大切で何をすべきなのか分かるはずです。もし足りないとすれば、グローバリズムに対する認識と勇気です。

本物の日本人とそこに立ち戻った日本人たちが、世界を救うことになるような気がしています。

 

グローバリズムは、世界を一つの価値観で統一し、人類を家畜のように管理・支配したいという人たちの思想(欲望)です。家畜には自分で考えるをことをさせず、適度にエサを与え続けて、社会に依存させるのです。これを討ち払うためには、グローバリズムに対する認識と自立して生きる(依存しないで生きる)覚悟を持つことが大事だと思います。