企業が「生存」するための条件とは何でしょうか?②
前回は、企業の生存条件についてのお話でした。
(生存の条件2つは、前回を参照してください)
今回は、「企業が存続が危ういとなったとき、どの項目から手をつけるか?」
という問題について、考えてみたいと思います。
前回も掲載した、以下の図をご覧ください。
売 上 (↑) ⇒⑥商品変更、商売変え etc..
-)原 価 (↓) ⇒⑤原価切下げ(仕入先変更、交渉など)
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粗利益高 (↑)
-)経 費 (↓) ⇒④経費削減(コントロール)
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営業利益 (↑)
±)営業外損益(↑)
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経常利益 (↑)
±)特別損益 (↑)
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純 利 益 (↑)
-)税 金 (↓) ⇒③節 税
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税引き後純利益(↑)⇒②キャッシュフローを増やす
-)返済・配当(↓) ⇒①返済条件の変更(リスケジュール)
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内部留保金(↑)= 商売をして儲かったお金
※(↑)は、上げる、(↓)は下げる、という意味です。
上記を見ていただければ分かるように、企業が生存するために
打つべき手は、大きく分けて6つあります。
ここでポイントになるのは、どの項目から取り組むのかという「順番」です。
多くの経営者は、生き残りをかけてどうしても一番上の「売上UP」から
取組もうとしてしまいます。
もちろん、それも大事なのですが、考える順番は、「下から」です。
その理由は、上にいけば行くほど、打つべき手が多くなり過ぎる、かつ、
他力依存となってしまうからです。
例えば、売上UPをするために打つべき手は、無数にありますし、
また、以前解説したように「売上=お客さまが買い上げた金額合計」
ですから、自分達の力ではどうしようもない部分があります。
一方で、「返済を少なくする」ための打つべき手は、「返済条件の変更」
ぐらいしかありません。
つまり、判断事項が少ないために、あれこれ悩まずに、迅速に動けるのです。
また、2番目に考える「キャッシュフローを増やす」についても、打つべき手は、
大きく分けて、以下の3つほどしかありません。
①「人から借りる・もらう(借入・出資)」
②「持っているものを売る(資産売却)」
③「各種支払を延ばす・やめる(仕入・支払条件の変更)」
もちろん、①~③それぞれを実現する手法は様々ありますが、中小企業が実行可能なスキームはそれほど多くありません。
危機状態となったとき、多くの経営者の皆さんは、「売上を上げなきゃ」「経費削減しなきゃ」
などなど、あれこれと思い悩み、結果、優先順位がつけられず、打つべき手が遅くなってしまうことがあります。
まずは、順番に「下から」考えて、頭の整理と優先順位を明確にしながら、打つべき手を確実に打っていくという思考プロセスが大事です。
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