☆増田有華ニュース☆ | ゆったん、ソロデビューまでの道

ゆったん、ソロデビューまでの道

増田有華ちゃんやDiVAを応援していくブログです。

 
 
 
 
必死、の意味を
知ったオーディション
 
 
「パワフルで、出演者全員がぶっ飛んでいます。私も思い切りはじけまくってます」
目をキラキラと輝かせ、増田有華さんがそう語るのはミュージカル「ウィズ~オズの魔法使い~」のこと。彼女は主演ドロシー役を、AKB48プロジェクトメンバー186人を対象に行われたオーディションを勝ち抜いてつかみ取った。
「どうしても出たかった。オーディションではあまりにも気合が入り過ぎ、2次の歌審査の時に『ちょっと落ち着いて』と言われ、音を一回止められたほど(笑)。でも、ここで力の出し惜しみをしたらきっと私は自分を一生恨むことになると思い、命懸けでぶつかりました」
それだけに、合格した時は「これで新たな人生の一ページが始まる、とうれしくて涙が止まらなかった。必死になるって、こういうことなんだなと実感しました」
なぜ、そこまでこのミュージカルに挑戦したかったのか。
「変えたかったんです、自分を。いつも私はもがいていて、コンプレックスもいっぱいあった。そのくせ、何とか上を目指したいと思いながら、何をやるにも全力を出し切ることができない。そんな自分が嫌でたまらなかったんです」 
 
 
 
人からの評価が
つらく、怖かった
 
 
ゆったん、ソロデビューまでの道-image0030002.jpg
 
ギターと歌が得意な父親の影響で、小さな頃から歌うことが大好きだった。
 
14歳でAKB48のオーディションに合格し、上京。当時から「メンバーの中でも歌唱力はナンバーワン」と評価されていたが、実はそれがいつも大きなプレッシャーだったという。
「歌が上手で当たり前という前提になっているから、実際に歌うと『想像と違う』『きれいな歌声だけど響かない』などと言われてしまうこともあって。人からの評価が気になり、歌うことがどんどんつらくなっていきました。完全に自分を見失い、舞台で棒立ちになって泣き出したこともありました」
何のために東京へ出てきたのか。なぜAKBに居るんだろうか。ここ数年はそんな風に悶々(もんもん)と悩むことも多かった。
「そんな時にミュージカル『ウィズ』のオーディションの話が巡ってきたんです。演出を手がける宮本亜門さんが、審査前に『周りの人や、こうして僕らが出会えたことに感謝して歌ってください。そうすればきっとうまくいく』とみんなに話してくれました。ああ、そうだなって思ったら何か吹っ切れて、これでもかというぐらい気持ちを入れて歌えました」
人の評価を気にしすぎることから卒業し、自分らしく生きるための一歩をようやく踏み出した瞬間だった。
 
 
 
 
AKBのメンバーは
大きな心の支え
 
 
ミュージカル「ウィズ~オズの魔法使い~」の稽古が始まってから約1カ月後。増田さんは、AKB48のメンバーと久々に会った際、「顔つきが全然違う」と驚かれたそう。「それだけ充実しているんだねと言われ、すごくうれしかったです」
 
AKBのメンバーは掛け替えのない仲間だ。
「もともと女の子の集団は苦手だったのですが、今はAKBに入れて良かったなって心底思う。一人ひとりいいところがあるし、みんながお互いを支え合い、認め合っているところもAKBの魅力です」
ミュージカル「ウィズ」に出演するためAKBを少し離れたことで、今まで自分がAKBに甘えていたことにも気づかされた。「AKBに居られることに努力を怠っていたなと。そんなことも含め、いろんな意味で前はちょっとひねくれていたかな(笑)」
そんな風に思えるようになったのも、やはり「ウィズ」のお陰。共演者はみんな、いいところはいいとすごく褒めてくれるので「次第に自信も芽生え、自分を認められるようになってきた気がします」。
仕事に対して貪欲(どんよく)になってきた。これからは歌だけでなく、踊りや芝居にも旺盛に挑戦していきたいという。
「求められる限り何でもやりたい。同時に、そう思える自分がすごくうれしい。正直、つらいことや悔しいこともたくさんあったけれど、諦めずに頑張ってきて良かったと思います」
 
 
 
想像以上に周りは
愛してくれている
 
ゆったん、ソロデビューまでの道-image00300010001.jpg
 
現在21歳。同世代に対して感じることは?と尋ねると、「抱え込んでしまう人が多いかな。ていうか、私もそうだった。一人で悩みを抱えて、勝手に解決できないなどと判断して落ち込んで」。
そんな増田さんも、最近は意識して人に悩みを打ち明けるようにしているという。
「ラクになれるし、案外周りは自分をちゃんと見てくれているもので、いいアドバイスがもらえたりするから。それと、想像以上に自分が愛されていることが分かる。その実感が勇気となり、自分を前へと押し出してくれる。だからこそ、やりたいことがあるなら人に話した方がいいと思う」
幼い頃、父親が毎日「まんが日本昔ばなし」のビデオを見せてくれた。だから今でもつらいことがあると、ふとあの映像と音楽が浮かんできてピュアな気持ちに戻れるという。
 
 
「両親にも随分支えてもらった。これからは恩返しをする番です」。一点の曇りもない元気な声。これからはこの純粋さが彼女の才能をさらに開花させていくに違いない。