夏~秋の宇宙人映画祭り第…何弾だ?
いやあ、タイトルに「侵略」とか「決戦」とかいう言葉が入っていると、思わずニヤリとしてしまう困った習性がある私。4月公開予定が延期になったので、待望久しい公開です。
まあ、要するに戦争映画をやりたかったようです。
登場人物は海兵隊のある部隊のメンバーと、途中で保護した民間人たちに限定。
過去にいろいろあった軍曹と隊員たちの間の何だかんだを適度に描いて人間ドラマの要素も押さえてますが、物語はほとんど彼らの脱出行と決死の反撃に絞られ、それが最後まで息つく間もないテンポで描かれております。
これって、テレビの『コンバット』でよくあったパターンの話だよなあ。上官2人が中尉と軍曹ってのも同じだなあ。
宇宙人やら宇宙船やらも結構出てきますが、描き方は結構あっさりめ。
そのせいか、しっかり画面には登場してるけど、「見えない敵」という印象が強い。その辺はベトナム戦争もののベトコンみたいな描き方とも言えます。
主人公のナンツ2等軍曹は、まさに叩き上げのベテラン。彼が捨て身の活躍をするところも、かつてジョン・ウェインが演じたような戦場ヒーローっぽい。
と思っていたら、案の定「ジョン・ウェインみたいだな」と言われます(で、その直後、案の定若い隊員が「ジョン・ウェインって誰?」と訊く)。
そう言えば、後半に登場する基地があるモハーベ砂漠って、確かウェインとジョン・フォードのコンビ作『三人の名付親』にも登場したような…。
もっとも、ナンツはウェインが数多く演じたような超人的なヒーローとして描かれているわけではありません。
ラスト、せっかく生還したのに、休憩もロクに取らずに再び戦闘に赴く姿は、「まだ仕事が残ってるから」的な、いかにもプロフェッショナルな理由なんだろうなと思わせます(まあ、演じているアーロン・エッカートが、あまりスター・オーラが出ていないせいか、ビジュアル的に地味というせいもあるのでしょうが)。
また、全体的なストーリーも『インディペンデンス・デイ』に結構似てますが、あの映画ほど「アメリカ万歳」的でもありません。
個人的には、ここ数年のアクション映画でタフな刑事や軍人をやたらと演じているミシェル・ロドリゲス姐さんの活躍ぶりがよかったですな。