天才型と努力型、幼なじみ同士の高校生ボクサーの成長物語。


天才型に市原隼人。どうも最近「何やっても市原」化しつつあるのが心配ですが、やっぱりこういう役をさせると上手いですね。


努力型は熊本出身の高良健吾。堅実に仕事を選んで着実にステップアップしている彼自身の俳優としての仕事ぶりとかぶっている気がします。つーか、上手いですよ、高良君。何回かインタビューしたことがありますが、感じもいいし、「映画の仕事が大好きで、メインでやっていきたい」と語っていました。


谷村美月ちゃんが何だかヘンな顔に映っていて気の毒だと思っていたら、「ブタ」呼ばわりされる役でした。役作りで太ったのかな?


二人の宿敵となる強豪選手が、『ヴェラクルズ』のバート・ランカスターのように常に不適な笑みを浮かべながらも型通りの敵役でなく、適度にいいヤツ(?)なのもよかったです。おかげでラストがなかなか爽快。


肝心の試合のシーンなどで演出面でヘタな小細工が目立ったり、そのせいで上映時間が2時間超してしまったことなど難点はいくつかあるものの、思っていたよりは上出来でした。