駆け込み鑑賞シリーズその2。

南極の観測基地という(我々一般市民には)「非日常的な空間の日常生活」を淡々と描く、という造りがまず秀逸。

主人公の堺雅人の調理シーンがたびたび登場し、「あー、こんな人と結婚したい!」と、サカイスト女子の増殖必至の戦略的な造り。

でも、この主人公、絶対A型だよなあ、などと思いながら観ていたら、気の毒なくらい家族に疎まれているお父さんという設定。うーむ、身につまされる・・・(涙)。

しかし、彼が作るおにぎりなど“普通の”料理がミョーに美味そうに見える。南極版『かもめ食堂』か?

などと思いながら観ていたら、むしろ小津安二郎だな、こりゃ。カメラがほとんど動かないというのもあるが(でも、カメラの位置は小津と正反対にかなり高い)、「プッ」というヤツ(具体的な名称は省略)がたびたび出てくるからだ(小津映画でも意外によく出てくる)。

熊本出身の高良健吾君は、相変わらずいい味出してます。彼は、いい意味で仕事選んでるよなあ。

基地の連中がビミョーに楽しい生活を送っている間に、南極以外の世界が新型インフルエンザで滅亡、堺雅人が核ミサイルの自動報復システムを止めにワシントンへ向かう・・・というオチではありませんでした(爆)。