大阪ことばと中国語
彭 飛【編著】《ポン/フェイ》
Péngfēi
目次
第1章 大阪ことばの特徴(大阪ことばの発音;生活の中の大阪ことば;アンケートからみる年齢差・時代差・頻度差)
第2章 大阪ことばの世界
第3章 大阪ことば80詞用例
内容は上記の目次の様になっています。
台湾華語の先生に教えていただいて購入した本です。(古本)
1988年2月に初版が発行された本ですので、
現代の人とはかなり使っている大阪弁も違っています
というか、もう忘れ去られている懐かしい大阪弁も多く登場します。
私はおばあちゃん子でしたので
よく耳にし、祖母が頻繁に使ていた言葉もあって
懐かしく、そして大阪人として面白く
サクサクと読み進めました。
まぁ、箇所箇所に出てくる中国語は読めてませんが・・・
そこは今度レッスン行ったおり、先生に教えていただこう思います。
本書を読みながら時には、ひとりで手をたたいて
「ゆう、ゆう」(言う、言う)と
笑いながら読んだ箇所もありました。
例えば、【かけうどん】
大阪では【す(素)うどん】と言います。
関東から来られた人はこの【すうどん】に??が付いてきます。
本書の中に
「【すうどん】って何ですか?」と聞かれたら
大阪の中高年の人から
「【酢】がぁ、入ってんねん」なんて
答える人がいたことが忘れられない。
という文章にも、「わかるわぁ~」
なんて感想一人で言いながら読んでいました。
もちろんそれは私が、大阪人であるからだと思いますけど・・・
この本が出版された当時、
中国の留学生さんたちが、
ここ大阪で本書に出てくるような
今や吉本新喜劇でしか使わないだろう
大阪のことばを聞いて、どのように受け取っていたのか?と考えると、
すごく興味深いくて面白いです。
また、今現在の大阪人にも日中?中日?の
言語や文化に触れている人たち、
学習に励む人たちにも
面白がってもらえる本だなと思います。
本書にはありませんでしたが、
大阪の人ならもしかしたら聞いたことがある会話(フレーズ)で
こんなものがあります。
向こうの方に見えるチャウチャウ犬を見て、
会話をしている人たちがいるとします。
A:「あれはチャウチャウ犬じゃないですか?」
B:「あれはチャウチャウ犬じゃないでしょう。」
なんて上記の会話を大阪人が言うと
A:【あれ、チャウチャウちゃう?】
B*【あれ、チャウチャウちゃうでぇ】
となってしまうんですね。
これは、大阪人でないと通じないのではないかと思います。
他にも、中国語に発音と声調があるのは
みなさん周知のことだと思いますが
意味はない言葉ですが声調の説明文に
よく本などに出てくるものですが
媽 mā (第一声=陰平声) ⇒ お母さん
麻 má (第二声=陽平声) ⇒ 麻
馬 mǎ (第三声=上声) ⇒ 馬
罵 mà (第四声=去声) ⇒ 叱る、馬鹿にする
この声調の節で
標準語で「それ、良いものですね」を大阪弁で言ってみると
大阪弁:【それ、ええ やつ やん】となって
(第一声=陰平声) ⇒ それ
(第二声=陽平声) ⇒ ええ(良い)
(第三声=上声) ⇒ やつ(物)
(第四声=去声) ⇒ やん(ですね)
と、この声調になるんですよね。
この間、気がつきました。
気づいたとき、「めっちゃ面白なぁ~」と思ったんです。
本書にはこんなことがふんだんに書かれていて楽しかったです。
是非読んで楽しんでもらいたい1冊でした。
楽しい本を紹介してくれた先生ありがとう。
楽しい時間をありがとう。