期待度が高かっただけに残念だった映画。

一つは、題名と主演キム・サンギョンの名前に惹かれてレンタルした『12番目の容疑者』

朝鮮戦争後間もない1953年秋、明洞のオリエンタル茶房に入る男パク・インソン。既に常連の先客たちが、各々くつろいでいる。あるテーブルでは二人の客が、芸術家の死について論争している。
身なりの良い紳士然とした男が入ってくる。
パクの前に座った男は陸軍特務部隊キム・ギチョルと名乗り、茶房の常連だったペクが殺されたと告げ、客一人一人に何か知らないかと尋ねる。
客たちは教授、詩人、画家たち。ペクはいつも一人で来ていたと証言する。
さらにギチョルは、ペクは銃殺されたこと、女子大生ユジョンも同じく銃殺されており、二人の関係についても尋ねる。

ペクとユジョンの殺人事件が、茶房の客たちに関係があるのか?

場面はほぼ茶房の中だけの室内劇。客たちの一人一人、茶房の主人夫婦も何か知っていそうな怪しさ。これは、アガサクリスティ並みのミステリーか!と期待していたら、丁寧な口調で質問していたギチョルの態度が高圧的になった辺りから、様相が一変。
殺人事件捜査でなく、客たちがスパイ容疑者として攻め立てられていきます。
暗い時代背景を、よく知らないから理解しずらかったのか、残念でした。(私の理解力不足ガーン)
ギチョル役キム・サンギョン
パクインソン役キム・ドンヨン

茶房の主人役ホ・ソンテ

知ってる俳優がこの三人だけやった。泣き笑い


もう一つは『スティール・レイン』

『鋼鉄の雨2』が原題。前作『鋼鉄の雨』が面白かっただけに期待していたのに…。

韓国のハン大統領は、日米韓の軍事演習に参加しない意向を米に示そうとするも、米側は韓国との会談に応じない態度でいる。
中国の不動産屋は、巨額の資金を日本の極右勢力に流して米韓を牽制しょうとしている。
米韓朝の平和協定締結に奔走するハン大統領。
3者会談が北朝鮮で行われる。
米の要求は、北朝鮮の核放棄。北のチョ委員長は激怒し3者会談から抜けようとするも、ハン大統領が必死でとりなす。
核放棄に断固反対の北の軍隊はクーデターを起こし、首謀者パク護衛司令部局長によって、ハン大統領、チョ委員長、米大統領の3人は原潜の一室に閉じ込められる。
クーデター部隊が日本を攻撃すれば、中国から褒賞金があることがわかる。しかし、日本が攻撃されれば、米は必ず北に攻撃をしかけると米大統領。そうなれば戦争は必至。まさに危機一髪の局面。
原潜の若い兵士たちが、将軍様を守るとパク局長に反乱。原潜の非常脱出口へ出るカプセルに乗れるのは二人だけ。ハン大統領は、米朝会談を成功させ戦争回避できるようにと一人残り、チョ委員長にアメリカと争うなと言い渡す。
果たして、脱出した二人は戦争回避に協力出来るのか?
残ったハン大統領は助かるのか?

若き庶民派ハン大統領にチョン・ウソン
クーデターを起こすパク局長にカク・トウォン
『鋼鉄の雨』とは、南北入れ替わったキャスト。
北のチョ委員長にユ・ヨンソク
髪をオールバックにした将軍様、カッコよすぎるんですけど。びっくり

前作は、国情の違う男二人が、戦争回避の為協力し闘うアクションと、ブロマンス的要素が良かったのですが、今作は2となっているものの全く別物。
ハン大統領、チョ委員長、米大統領の三人の、狭い密室でのやり取りはまるで喜劇。驚き
チョ委員長が通訳となって三人の会話が成り立ったりしてるのを見て、そういえば、かの将軍様は外国に留学してたらしいなどと思い出したわ。ガーン
米大統領なんて、お下品なオジサンでしかない描き方だし、喜劇と思って観るとそれなりに面白いかも。(酷評です。ニヤリ)
南北問題だけでなく、アメリカ、日本、中国まで絡めたのでややこしくなったこともマイナス点でした。