名作の語りべ芙美のブログに

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「伊勢物語」その六『斎宮』を

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今後ともどうぞよろしくお願いいたします

 

 

スタンドエフエムにも朗読をアップしております

そちらものぞいていただけると嬉しく思います

 

スタンドエフエム

 

 

原文

女、人をしずめて
子一つばかりに男のもとに来たりけり
男、はた寝られざりければ
外の方を見出して伏せるに
月のおぼろなるに
小さき童を先に立てて人立てり
男、いと嬉しくて
我が寝るところにいて入りて
子(ね)一つより丑(うし)三つまであるに
まだ何事も語らはぬに帰りにけり
男、いと悲しくて寝ずなりにけり
つとめて訝しけれど
我が人をやるべきにしあらねば
いと心もとなくて待ちをれば
明けはなれてしばしあるに
女のもとより言葉はなくて
「君や来し我やゆきけむ思ほえず
夢かうつつか寝てか醒めてか」
男、いといたう泣きて読める
「かきくらす心の闇に惑ひにき
夢うつつとは今宵定めよ」
 
 
伊勢神宮には未婚の皇女が斎宮として遣わされ
祭司に当たっていました
斎宮が居住した場所も斎宮と言います 
 
【禁断の恋の物語 】
この段では主人公は
鷹狩をして宴会用の食料を捕獲する
「狩りの使い」に任命され
伊勢の国(現在の三重県)に来て
縁戚に当たる斎宮のもてなしを受けます 
そしてあろうことか
男性との関わりが禁じられたその斎宮と
一夜を過ごすのです
タブーを無視し神を裏切る禁断の恋が
ここには描かれています 
 
この場面はそのクライマックス
斎宮が自分の方から
男性のところにやってくるという設定が印象的です
 
 
参考文献 和泉書院「絵で読む伊勢物語」
 
 
 
 
 
在りし日のピカソ
 
 
ふんわりとした
私の手作りのベッドカバーの感触がお気に入り 
洗濯してふかふかになると
いつも一番に飛んできて 
体をすりすりしていました
 
このベッドカバーは
娘の幼い頃の服やパジャマの思い出の布を
寄せ集めたもの