名作の語りべ芙美のブログに

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「伊勢物語」その四『筒井筒』を

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下のサムネイル画像をタップしてお聞きくださいませ

今後ともどうぞよろしくお願いいたします

 

 

スタンドエフエムにも朗読をアップしております

そちらものぞいていただけると嬉しく思います

 

スタンドエフエム

 

 
「田舎わたらひ」とは田舎で生計を立てること
伊勢物語の主人公は貴族のはずですから
「田舎わたらひしける人」とは地方に下って土着した貴族か
それとも地方官をいうと考えられます
専用の井戸を持たず
共通の井戸を使って暮らしているのですから
かなり庶民的な生活です
 
 
「井筒」は本来円筒形で
この絵のように木材を四角く組み合わせた井戸枠は
「井桁」と言ったはずですが
古くからこのように描かれたものが多く見られます
井戸枠の上にあるのは水を入れる桶でしょうか
 
 
左手はつるべのように見えます
 
伸ばした髪を初めて結い上げる「髪あげ」は 
裳着(もぎ)と並んで女性の成人儀礼でした
結婚を前提に行われることも多く
平安時代には一般に近親者に頼んで
親の代わりに髪を上げてもらいましたが
古くは結婚相手の手で行われた場合もあったようです
あなたに髪を上げて欲しいというこの歌の表現は
その古い素朴な形を伝えているように思われます
 
当時 、男性から求愛の歌を送られた女性は
本心がどうであれ一旦は冷たく拒絶するのが決まりでした
ところがこの段の女性は求愛を積極的に受け入れています
この点でも当時の歌としては
珍しい素朴さを持った一首と言えるでしょう
 
参考文献  和泉書院「絵で読む伊勢物語」
 
 
 
在りし日のピカソ

 

 
見返りハンサム坊や❗
ダイニングチェアに座っていたピカソを後から呼んだ時 
振り返った顔