近年、DTMでのオーディオインターフェイスを使ったデジタルレコーディングでの
モデリング・アンプ、エフェクト・プラグイン等を用いたエレキギター録りの際に
は、Nu-ClearCustomSoundsのXC01というシールドを気に入って2年以上愛用し
てきたのだが、録り音がクリアー過ぎて、伴奏と混ぜるとピッキング音が耳障りに
目立つ箇所が毎回出ていたので、今回再び新たなシールドを求めて動き出した次第。
手始めに、Nu-ClearCustomSoundsのメーカーに問い合わせて
事情を説明したところ“XC00 Nu-tral”という種類のものを一番に勧められた。
次に、以前G-spot Cableという種類のものを買ったことがあるOyaideという
メーカーに問い合わせてみたところ、最新のEcstasy Cableというものを
強烈にプッシュされ、さらにいろいろな楽器店にも問い合わせてみたところ、
他にもOyaideのQAC-222Gとforce'77Gという種類のものも良いという情報を得た。
また、近所の楽器店に前々から勧められていたGeorge L'sのGLS.155も…悩ましい。
force'77GとGLS.155は、だいぶ前の製品で売れ残っているものということだが、、、
以上5種類を入手し、いざプラグイン!!…果たして、残り物にも福があるのか否か!?
●Nu-ClearCustomSounds
XC00 Nu-tral
Nu-ClearCustomSounds初のデジタル楽器向けケーブル。
低音の効いた暖かみのある音で、XC01よりもパワーがあり、
XC01には及ばないまでも非常にクリアー。
Nu-ClearCustomSoundsのシールドは、エレキに繋ぐとダ
イレクトにピッキングのニュアンスが伝わっている感じが断
トツで、ずっと弾いていたくなるほどに弾き心地が良い♪
伴奏と混ぜてみたところ、歪ませたときにピッキングが耳障
りに聴こえる部分は、かなり軽減された。
●Oyaide
Ecstasy Cable
2022年に満を持して7年ぶりにリリースしたという新作。
メーカー曰はく「音の解像度が高く非常にクリアー」と
強烈にプッシュされたが、確かにその通りで自分が持って
いるOyaideのシールドの中では音の解像度が一番高く、
“シャキッ”とした印象。パワーは他のOyaideのシールド
よりも気持ち低めか。中音域が強く出ているので歪ませる
と“ザクザク”という印象だがコード弾きでは、まとまり感
がある。これまで試して来たシールドの中で最もデジタル
っぽい音。
●Oyaide
QAC-222G
あちこちの楽器店のシールドに詳しい店員たちに口を揃えて
「EcstasyよりQAC-222Gの方がクセが少ない」と云われたが
確かにその通りで、すべての帯域がバランスよく出ていて
クリアー。自分が持っているOyaideのシールドの中では
一番パワーがある印象。
●Oyaide
force'77G
これまで試して来たシールドの中で最もクセがなく素直で
フラットかつクリアーな音。意外とパワーもほど良く出ており、
どんなジャンルの音楽にも使えそうだ。
こんなにリーズナブルで良いシールドがあったなんて。。。
しかも、すでに生産完了とのこと…なぜに!?残念極まりない・・・
●George L's
GLS.155 black
ソルダーレス(はんだ付けなし)ケーブル・ブームの火付け役!
ケーブルとプラグがはんだ付けされず、ネジで固定されている。
これまで試して来たシールドの中で最もケーブルは細いが、音
は見た目と裏腹にほど良くパワーがあり、真っ直ぐ前に出て来
る感じは今回試したものの中では一番。それ故に歪ませると中
高音域が強く感じられ“ザクッ ジャリッ”とした印象に。また、
上記の国産メーカーのものたちと比べると、アナログ感がある。
こちらもすでに代理店が輸入契約終了で国内在庫分のみらしい・・・
なお、使用したエレキギターは
いつもの青いフェンダージャパンのストラト。
さて、今回試してみた中でNu-ClearCustomSoundsとOyaideは
モダン的で、George L'sはトラッドなサウンドに感じた。
特に、EcstasyとGLS.155は対極のタイプだが、前者はEDMを始め
とする現代的なサウンドにマッチするだろうし、後者はヴィン
テージ・ロックサウンドなどにマッチすることだろう・・・
これまで、できるだけクセのないシールドを求めて来たが
今回試した、いずれのシールドも素晴らしい特性を持っているので、
今後は、彫り起こした楽曲に合わせて使い分けてみようと思う。
ところで、今回気付いたことは
どうやら時代は、音にクセのないものというよりも
何かしらの個性を持たせたシールドへと
移り変わって来ているようで、何だか
“シールドもエフェクトの1つ”みたいな感覚を憶え、
近い将来、これまでの常識をブチ壊すようなものが出て来る
そんな予感がしている…
個人的には、Nu-ClearCustomSoundsのように
デジタルレコーディングに特化したものを
どんどん世に出してもらいたいと期待しているのだが・・・
ともあれ今後も、ますます音質の良い
より優秀なシールドたちが生まれるに違いない。
たかがシールド、されどシールド。
シールド一本でも驚くほどに音が変わる!!
まさに、目からならぬ
“耳から鱗”!?
※あくまでも個人の感想