週刊“詞行錯誤”~詞ってなんだろう…第15回「作詞が劇的にヴァージョンアップする魔法“比喩”」
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
さて、新たに作詞について、あーだこーだ書いていこうと始めた
『"詞行錯誤"~詞ってなんだろう…』。
第15回目の今回は、
作詞が劇的にヴァージョンアップしてしまう魔法、第2弾
”比喩”について、ご紹介していきます。
例えば、擬人法、倒置法、対句、比喩などなど・・・
これらの言葉は、学校の国語の詩の授業などで一度は耳にしたことが
あるかと思います。
作詞の教本にも、これらのことはまず書かれてあります。
これらの技法の中で、特に身につけことをおススメするのが
「比喩」表現であります。
そこには、ときに女性をうっとりさせ、ときに男性には”カッコイイ!”
と思わせてしまう”魔法”をはらんでいるのです。
では、そんな”比喩”とは一体いかなるものなのか!?
実際に作品を例に挙げながら、ご紹介することにしましょう。
比喩とは、一言でわかりやすくいえば「たとえ」のこと。
比喩には、”直喩”と”暗喩”があります。
では早速、直喩の方から例をあげて見てみましょう。
◆風のように 自由きままに
そんな生き方 あこがれて
雲のように きのみきのまま
そんな人生 あこがれて
『ゆうゆうと』/作詞作曲Mr.スコップ
このように、「・・・のように」や「・・・みたい」などの表現で
物事をたとえるのが直喩なのです。
では次は、暗喩について例をあげて見てみましょう。
◆リレーは チームの かけっこ
みんなが ひとつに なったとき
バトンは きぼうの ぼうになり
コースを かけめぐる
『バトンタッチ!』/作詞作曲Mr.スコップ
このように、直接的に「・・・は・・・だ」と表現して、
物事をたとえるのが暗喩なのです。
”メタファー”とも呼ばれています。
こちらの方が、難易度はかなり高くなります。
使えるようになるまでは、相当な修練と経験が必要となります。
人様に見て、聴いていただくものを目指しているのなら
相手にわかりやすい表現の仕方を身につけなければならないからです。
そうでなければ、ひとりよがりになってしまいます。。。
最後に、豆知識として
第8回目に紹介しました井上陽水さんは作詞において、
素晴らしいメタファーを数多く用いていらっしゃいます。
まさに、”メタファーの宝庫”!!
また、芸能人やスポーツ選手のカッコイイ台詞、心に残る発言の中には、
比喩表現が使われていることが良くあります。
テレビなどを良く観て、耳を澄ましてみるのも、面白いかもしれませんね!
では、今回はこの辺で。。。
つづく
【今回のまとめ】
作詞が劇的にヴァージョンアップする魔法の技法"比喩"を使ってみよう!