私は、母の編む毛糸の靴下を、「もう時代送れだから…誰も穿いていないよ!」と言ったことがありました。
世の中には色んな靴下が氾濫していて何も時間をかけて編むよりもフワフワモコモコの可愛い靴下がいっぱいあるのです。しかし…
ある時、トレーニングジムに通っていた時、20歳前後の若い女の子が毛糸の靴下を穿いて、更衣室でドライヤーをかけていたのです。
私達編み物をしている人間は、手編みのニットか、既製品なのかは、見ればすぐわかります。私は何だかその子がとても可愛らしく見えて、つい、声を掛けてしまいました。
「毛糸の靴下は、誰が編んだの?」
「おばあちゃん!すっごく穿きやすくてこればっかり穿いています❣」
私は、ハッとしたのです。
毛糸の靴下=ダサい…なんて誰が決めたの?
これは、母に言って指定した糸で編んでもらった靴下です。
母いわく
「こんな、チンドン屋みたいな靴下、誰が穿くの…」(失笑)
母はいつも
ウールの中細と夏糸(化学繊維が入った糸)の2本取りが、基本のパターン。こだわりはそれだけだから何時も大抵はごま塩カラーの靴下になるのです。
今日、母は、いつものデイサービス最後の日です。
施設入居予定まで、あと2日
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