お母さん、お母さんが編んでくれた毛糸の靴下、今日も、穿いているよ!



このブログを始めるきっかけとなった母が、もうすぐ施設に入居する事になりました。

やはり、触れないわけにはいかない…と誰のために書くわけではないけれど少しずつ、書き留めておこうかな?


3年前の、母は、その兆しは見えたけれど、今思えばまだまだ大丈夫…と思っていました。本当は今でも私は大丈夫だと思っているのですが、これは娘サイドの見方であることであって、24時間見ている家族にとってはそんな軽い話ではないのです。


母は、3年前の88歳から今も歳は変わっていません…

「お母さん、まだ死にそうにないの…本当に困っているの、もう88なのに…」

「お母さん、誕生日がきたら、91だって…」

「あら…本当?本当に91なの?」

と机の上の紙に鉛筆でメモをする…

メモ紙だったり、日記帳だったり、時にはティシュにまでメモをする。


もう何度もきいたお決まりの会話。

これが何度も何度も繰り返されるのです。

母は2月15日、91歳の誕生日を施設で迎える事になりました。


認知症が進んでいるから、何回言っても忘れるんだ…と一緒に住んでいる兄は言います。

でも、母に話した日から、この話だけは、忘れはしませんでした。


「お母さん…お兄ちゃん達、ケアマネージャーと相談してそろそろ施設どうかな?って話になって、たまたま探してもらったら良い所がみつかったんだって…


お兄ちゃん達、観に行ったら、とても綺麗でデイサービスもついているし、なかなか良いところみたいなの…


〇(弟)も、私も、今ならまだ、そこの生活に慣れる時間もあって、あまり遅くなるよりいい頃ではないかと話しているの…    どう?」 


やわらかく、やわらかく…

なるべくやらかく………


母は急に身の置き場が無いかのように

狼狽える様子が娘の私にはすぐわかりました。


「ここの家を建てる時、お母さんが入る部屋の分をちゃんと出したのに、どうして出なきゃいけないの…?」