この3種類のオセロから1枚ひいて、表が黒だったとする。そして、表しかまだ見えないが、裏が白なのか黒なのかを当てるギャンブルだ。
まず、表が黒だったので、②の両面白ではない。そうなると、残るは①か③の2択となる。
青い四角で囲った裏面を当てるため、感覚的には白か黒かは半々の確率なんじゃないか??と思う人が多いといわれている。
でも、このケースの実際は、裏が黒になる確率の方が2倍も多い。
このような賭け事が1回だけあったとして、とある有識者のAさんは「確率的に裏が黒だ」ということで、黒の方に賭けたとする。しかも、確率は2倍も高いので、一世一代の勝負に多額の富を積んだとしよう。
一方、感覚派のBさんは「確率は半々だろうから白にしようかな」と、白の方に賭けたとする。勝率も半々で、別に有利ではないだろうからと、お小遣い程度の少額を賭けたとしよう。
その結果・・・
裏は、白が出たとします。
皮肉にも、有識者のAさんは破産に近い痛手を負い、感覚派のBさんは小遣い稼ぎが出来てラッキーとなった。
このギャンブルは1回だけである。
そこには、どんな出来事があったかをあらためて振り返ってみると、確率計算がどうであれ「裏が白だった」という事実しかない。
起きてしまった事象について、別の過去は存在しない。言い換えれば、賭けた時点から見たら、別の未来も存在していないのと同じこと。裏が黒の確率が66.7%なのではなく、100%裏が白だったという現実しかないのである。
先日、娘が「あっち向いてホイ」をやろうと、いきなり来て、ジャンケン…と言いはじめた。
(つられて出してしまったが)
ポン👊!あいこで、ショ✌️!あいこで、ショ✋!・・・しばらくアイコが続いた。
「9回もアイコが続いたねー笑」
・・・そんな、たわいもない場面で、私の脳は別のことを考えていた。
アイコが9回続く確率・・・
1/3×1/3× 1/3×・・・=19683分の1
娘とそんな試行回数をジャンケンしてきてないし、なんなら、40代の男性が向こう1ヶ月以内に死ぬ確率の方がこれよりも高い。アイコ9回よりも、死んでた方が確率が高い!?危なっ💦
まぁ、そんなことが日常茶飯事なわけです。
でも、もっともっと元を探れば、生命が誕生した確率!なんてのもあったりする。起源説により諸説ありますが、一例では10の4万乗分の1とか?
でも、これだって単に無から有のタンパク質的なものが出来だけの確率で、そこから文明を築く程になるには、地球の環境がそうであった確率や、単細胞から進化して今に至る確率、絶滅しなかった確率など諸々全てを掛け合わせなくてはならない。
そして、こと自分の存在となると、先祖代々とはいわずとも、両親からとひとつ遡るだけでも70兆分の1(何の確率かは解釈による)だったり、とにかく途方もなくあり得ない確率で、今があるわけです。
確率通りなら、今は何もない、と言っても過言ではない。しかし、今、目を開いたら映る世界というのは、確率的にはあり得ない地球と人と自分とが当たり前にいて、その脅威的な確率に大して驚きもしないで、たわいもなく暮らしていたりする。
生命誕生に必要なタンパク質的なものが偶然にも出来る確率の例え話で「がらくた置き場の上を竜巻が通過した後に、ジャンボジェット機が組み上がっているようなもの」と言われたり、「波立つプールに時計の部品を投げ入れ、水の流れだけで時計が組み立てられるような確率」と言われたりする。
感覚的にはありえない。
あなたが両親から生まれてくる確率の70兆分の1についての例え話としては「宝くじに100万回連続で当たるような確率」と言われたりもする。
やはり、感覚的にありえない。
あり得ないというか、宝くじを100万枚買って、100万枚当たったとしたらどう思うか。それは、そう当たるように仕組まれていた、100%そうなると決まっていた、と考える方が無難だろう。
いずれも(むしろ何もかも)、確率的にはあり得ないくらいだし、感覚的にもあり得ない。むしろ、まるで夢でも見ているかのようだ。
でも、ただただ、現実は100%、今がある。
もしも、これが偶然の奇跡だとしても、もしくは仮想的に仕組まれた必然だとしても、 「じゃあ、そんなレアな現実の今を、あらかたこんな感じに過ごしちゃってていいのか?」と、ふと疑問に思う時がある。
まぁ、その辺の話は置いといて、、、
とりあえず、これが冒頭に言った「確率は好きな方だが、どちらかというと、確率を度外視したことばかりで創られた世界による影響の方が、遥かに大きい」と思っている根源である。
別に、悲観的に捉えているわけではない。
きっと、なるようになる。