一ノ瀬溜池
コスモスの奥に千燈岳
トトロの人形が
旧千燈寺の仁王像
旧千燈寺奥の院
今回のメンバー
仁聞国東塔
五輪塔群
不動山の石段
五辻不動より姫島方面を望む
千燈岳山頂にて
2023/10/14
四季山遊会の企画で、大分県国東の不動山・千燈岳に参加した。
当初は5名の参加予定だったが2名のキャンセルで、精鋭3名での山行となった。
国東に行くと「六郷満山」という言葉を耳にするが、これを山名と思っている人がいる。
「六郷」とは、むかし国東半島を六つに分けて、安岐(あき)・武蔵(むさし)・国前(くにさき)・伊美(いみ)・田染(たしぶ)・来縄(くなわ)とし、その総称を六郷とした。
「満山」は山全体を浄域とし、その山域の寺院の集合を「満山」と称した。
即ち国東半島全域に在する天台宗33ヶ寺を含む山全体を「六郷満山」と称するのである。
千燈岳登山口に車を停め、舗装路をしばらく歩く。
六郷満山ふれあい森林公園の入口から舗装路を離れ、旧千燈寺の参道の鳥居を過ぎる。
寺院に鳥居?と思うが、神仏混淆の時代の名残である。
西行戻しを過ぎると、ごろ石を敷き詰めた石畳の参道となり左手にポツンと一対の仁王像が現れる。
建造物は寺社破壊の法難に遭い何も残っていない。
石畳は急傾斜となり最後は石段を上り詰め、岩壁の窪みにはめ込むように建てられた奥の院に達する。
扉を開けると百体は優に超えると思しき石仏が祀られている。
道は右へ平坦になりやがて仁聞国東塔と五輪塔群が現れる。
昔の墓場である。
一旦舗装路に出て、不動茶屋のある広場に着く。
茶屋は今では休憩所になっていて、トイレもある。
そこから階段を上ると岩尾根になり五辻不動へ着く。、
この岩尾根に何とか言う外人の彫刻家が作った人物像のモニュメントを取り付けているが、これが私にはどうにも頂けない。
先にも述べた浄域にこのような物を設置する人の考えが分からない。
ましてすぐ傍には五辻不動の社があるのだ。
不動山の山頂は五辻不動の真上だが、切り立った垂直の壁なので
登ることは出来ない。
千燈岳を目指す。
鹿よけネットに沿って暫くアップダウンを繰り返すと舗装路に飛び出す。
これを横切ると千燈岳の基部だ。
緩やかな傾斜が終わると一気に角度を増し、目に入る岩や木の枝を掴んで這いつくばるように登っていく。
時をり現れる虎ロープが有難い。
何度かの小休止を繰り返した頃、ようやく道はなだらかになり山頂広場に至る。
山頂にはコンクリートに化粧の施されたテーブルベンチが二つ設置されている。
展望は良好で角度によっては木の枝に遮られるが、遠くに海まで見渡せる。
ゆっくりと遅めの昼食を摂り、下山にかかる。
周回コースなので登ってきたのとは反対側へ下る。
こちらも急傾斜だがプラスチックの階段が設置されているので歩き易い。
途中から林道となり更に歩き易くなる頃、背中にピィーっと甲高い鹿の鳴き声を受け、薄の波を分けるように登山口へと歩を運んだ。