私の在籍する俳句結社「天籟通信」の吟行に参加した。
向かったのは「ひねもす丘」
大分県飯田高原診療所の医師が一般に開放している終の棲家として建てた私邸である。
まず目に飛び込んできたのは広大な草原に展がる九重連山のパノラマで、真っ青な秋空に映えてその存在を顕にしていた。
目を転じると千町無田の田園風景が豊穣の色に染まり始め、実りの秋の近さを感じた。
また足元に目をやれば、吾亦紅、藤袴、ゲンノショウコ、サイヨウシャジンと秋の小草たちが渡りくる風に揺れる姿が、九重連山の大景と対照的で印象に深かった。
ここに決めた「ひねもす丘」の吾亦紅
晋治