大昔(90年代)、年末年始の1ヶ月半程度をアメリカ深南部のゲットーで過ごした事がある。
その時付き合っていた彼氏がそこで家族と住んでいたので、自動的にそこに滞在。
まぁ、治安は悪そうだが、ニューヨークのような都会のゲットーじゃない。聞こえほど怪しい感じはしないが、後で日本から留学で来ていた友達に電話して場所を知らせたら「そこって凄い危ない所だよ😨」と驚かれた。
たったの1ヶ月半だが、特にゲットーらしかった出来事を覚えているだけあげておこう。
道を歩いているとドラッグディーラーがすぐにピッタリと横につき「何が欲しい?」と聞いて来る。
頼んでもいないのに何度も色々見せられたんで、ある程度の目利きはできるようになっちゃったよ😅
いや、それよりもまず彼氏がコケイン常習者🤪
ちなみに私はドラッグに手を付けた事はない。逆に彼が泣くまで説教した側🤬で、拙い英語なのにこういう時だけは何語だろうが理詰めで痛いとこ付くのが得意なタチだ。相手が相手なら殺されてたな😅
映画「Do the right thing」のRadio Raheemのように常にどデカいラジカセを音楽を鳴らしながら持ち歩いている人がいた。
誰かと誰かが取っ組み合いの喧嘩してるのは日常。
女同士ってのも多い。英語でcat fightという。
モーテルに泊まったら隣りの部屋では売春営業中(音が筒抜け)。
発砲音が時々聞こえてきた。
小さな食料品店のレジとお客さんの間は金網で仕切られていた。
彼の家族と家の中にいる時は和やかだった。
小さな子供達はとても懐いてくれていて随分と子守りもした。
クリスマスはソウルフード天国。
こういう伝統的家庭料理は本物の味がする。
クリスマスなので普段は別に暮らしている親戚や家族が正装して挨拶に来る。
クリスマスだからって特別に刑務所服役中の親戚の青年までが帰宅を赦され帰って来た😳
クリスマスプレゼントは子供達にあげるのではなく、逆にその家族を切り盛りしている最年長のビッグママにあげていた。これは家族独自の慣例かもしれない。これはいいなと思った。
年明けにお父さんが夜空に向かって鉄砲でパンパンパン!と3発撃っていた。爆竹とか花火感覚。
その夜空を交差するように、あっちこちの教会からそれぞれのゴスペルの歌声が聞こえた。
今思い出せるのはこれくらい。
もうずっと昔の事だから、今は変わったのだろか。
夫も黒人でミシガンのゲットーに子供の頃住んでいたが、学校に行っても戦いの毎日だったそうだ。必ず誰かから喧嘩をふっかけられ、受けて立つか、走るか、後ろに誰が居るかはいつも警戒しながら歩く。11歳の頃に母親の考えで治安の良い地域に引っ越して学校も転校した時、「みんな優しくて、おおらかで、誰も攻撃して来なかったのが驚きだった」と思い出を話す。