先日観に行った映画『スペンサー』に出てきたキー・アイテムの1つが、アン・ブーリンの伝記でした。アン・ブーリンはヘンリー8世の妻で、ダイアナさんのスペンサー家とは遠縁にあたるとのこと。

 

 

ヘンリー8世と言えば、奥さんを6人もとっかえひっかえして、そのため離婚を許可しないローマ・カトリック教会と関係を断ち、独自の英国国教会を作ってしまった上に離婚した妻や側近をたくさん処刑した暴君、ということしか知りませんでした。

 

 

アン・ブーリンとヘンリー8世あたりの世界史をもう1度勉強し直そうかな~と思っていたら『ブーリン家の姉妹』(The Other Boleyn Girl) が U-NEXTに入っているではありませんかビックリマーク (後で見たら Amazon Prime と Netflix にもありました)

 

 

もちろん、史実に基づくもののフィクションではあると思いつつ、手っ取り早く状況がつかめると思って観始めたら…まあ、何と豪華な俳優陣と時代考証乙女のトキメキ

 

 

すばらしかった、の一言です。

 

 

まず、ブーリン家の長女アン役がナタリー・ポートマン。次女メアリー役がスカーレット・ヨハンソン

 

 

肝心のヘンリー8世は、イケメンだけどよく知らなかったエリック・バナという方。本名エリック・バナディノビッチ(またビッチやがな…)、オーストラリアの俳優さんで、2004年の『トロイ』でブラピの相手役だった方だそうです。

 

 

写真はAmazonより

 

 

むしろ、メアリーの結婚相手にベネディクト・カンバーバッチ、メアリーに想いを寄せる男性にエディ・レッドメインという。この2人が脇役なんてもったいない…と思ったら、2人が大ブレークする直前の2008年の映画なのでした。でも、お互いがメアリーに惹かれる同じウィリアムという名前の役柄でした。奇遇。

 

 

アン・ブーリンよりも、メアリー・ブーリンの方がモテモテですやんラブラブ

 

 

でも、この映画では美しくて活発で頭が良かったのはアン・ブーリン。狡猾で計算高くて男を手玉に取るタイプ(史実は逆だったとの説も)。

 

 

そして、その妹のメアリーはおとなしくて控えめで貞淑な女性。男性はこういう人に惹かれるようで、実際に、ヘンリー8世が最初に惹かれたのもメアリーでした。その控えめな女性をあのスカーレット・ヨハンセンが演じてるんだから、ぶっ飛んでしまいました。アベンジャーズのイメージが大きすぎて…汗うさぎ

 

 

ちょっと、この姉妹、配役が逆では・・・?と思ったのもつかの間。

 

 

そこはさすが大女優です。ブラック・ウィドウとは180度違うおとなしい女性を好演してます。それに時代は16世紀の頃だから、ほとんどノーメイクに近いけど、むしろ素顔がとてもおきれい。(実年齢でもナタリー・ポートマンより3歳年下)

 

 

その16世紀の時代考証も素晴らしく、実に質素な宮廷とチューダー調の衣装。ほとんどシェイクスピアの世界だなあ…とうっとりしていたら、『恋に落ちたシェイクスピア』でアカデミー賞を受賞した衣装の方が担当したそうで。実に見事です。

 

 

ブーリン家というのは元々農民の家系で、彼女たちの曽祖父が事業に成功して市長になり、サーの称号を得たあたりから、貴族と縁組をして爵位や領地を増やしていったのだそうです。

 

 

映画では彼女たちの叔父(母親の弟)が父親をそそのかし、自分たちと一族の出世のために、アンを王の愛人にしようと画策するのです。何やら日本の藤原氏のような?

 

 

昔はどの国でも、お世継ぎ問題が歴史を変える一大事だったんですね…。

 

 

ヘンリー8世も、最初のキャサリン妃に王子が生まれていれば、6人も王妃を変えることはなかったんでしょうに。自分の継承者が欲しいがために、愛人ではなく新しい妻を求め、離婚と結婚を繰り返したのでした。

 

 

新しい妻をめとるために、前の妻が邪魔になり、姦通だの反逆だのと難癖をつけて処刑したり追放したようです。

 

 

どこの国でも、人の命を何とも思わない暴君には困ったものです。反対すれば投獄や処刑が待っている。そのうち、周りはイエスマンだけに・・・

 

 

おっと、話がそれてしまった。結局、アンも男の子を生むことはなく、王の寵愛も別の若い女性ジェーン・シーモアにその座を奪われます。この女性は男子を生み、その子はのちのエドワード6世になります。ご本人は産褥死。お気の毒でしたが、処刑を免れたのはよかったかもしれません。

 

 

そして、アン・ブーリンは処刑されますが、彼女が生んだ女の子は、のちにイングランドの黄金期を築くエリザベス1世となります。ヘンリー8世の最初の王妃の娘がのちの悪名高い"ブラッディ・メアリー"として知られるメアリー1世。2人の確執は史実で知るところですが、親世代からの根深いものだったんですね。

 

 

 

 

 

 

ということで、次に観たいのはやっぱり『ふたりの女王  メアリーとエリザベス』!2019年公開の作品ということですが、U-NEXTで配信中!ありがたいぞ、U-NEXT。

 

 

その後、夫からの情報でこの映画のメアリーは「メアリー・スチュアート」、上に出てきたメアリーではないと分かりました。メアリー違いだった爆笑 でも観ますよ~♪

 

 

 

 

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