ご存じ、Netflixで昨年配信された韓国の超人気ドラマです。「愛の」とか付いてるから妙に引いちゃってあまり観る気もなかったのですが、いろんな方が「おもしろい」と言うし、いまだにネトフリ開けると"トップ10" に入っているので、まあどんなもんだかちょっと1話だけ観てみましょうか。

 

 

と、この春休みに観始めてハマった…滝汗 ← 韓国ドラマ、あるある。

 

 

この『愛の不時着』は、韓国で2019年12月から2020年2月までの2か月間TV放送され、Netflixでは世界190か国で配信されているそうです。日本では2020年2月から配信開始。ちなみに英語のタイトルは "Crash Landing on You."  (全10話)

 

 

さて、お話は韓国から始まります。ユン・セリという美人の財閥令嬢が、ある日自社の新製品をテストするために、パラグライダーに乗ってそれを撮影させているうちに天候が悪化。突然の竜巻に襲われ、なんと彼女だけ非武装地帯 (DMZ=Demilitarized Zone) を超えて、北朝鮮の森の中に不時着します。

 

 

それを助けて、というかいろんなアクシデントがあって彼女を見逃し、のちのちセリの身分を秘密工作員だと偽って家に匿うことになるのが北の将校で、クールでイケメンのリ・ジョンヒョク。正義感も力も強く、実は父親が軍の有力者で (これも秘密)、昔はピアニストを目指していた繊細な音楽家でもあります。

 

 

この設定だけみると、そんなパラグライダーで北へ行けるの?とか、たまたま出会ったのが美男美女で、しかも北の優しい軍人が助けてくれるなんてそんなバカな~原作は漫画なの? というくらい都合のいい設定ですが、それを言ったらドラマが始まらない。そこはフィクションだと思って目をつぶりましょう。

 

 

とにかく、興味深いのは北朝鮮の人たちの暮らしぶりです。これまで彼らの生活を描いた作品はあまりなかったので、なかなか新鮮です。うわさに聞いてはいたものの、「おー、そうなんだ」というカルチャーショックが毎度あります。

 

 

以前観たパラサイト 半地下の家族は韓国の中の貧富の差が描かれていたけれど、こちらは南の大富豪と北の人々の生活だから、あまりにも違い過ぎます。

 

 

 

セリが初めてお風呂に入るシーンでは、庭でお湯を沸かして汲み上げ、室内の風呂桶の周りにビニールを巻いてお湯が冷めないようにする、とか冷蔵庫がないから家の庭に穴を掘って食糧庫にしている、とか・・・びっくり

 

 

でも、どんな場所、どんな時代でも人はたくましいもの。夜な夜な、停電が続き真っ暗になるくらい電力事情が悪い中、しっかり自家発電機を持っていたり、上官の奥様に媚びを売るため、その家の自家発電用自転車をこぎにいく部下の妻がいたりとか滝汗

 

 

物は不足しているけれど、お金を出せば市場で南の物資が手に入る。セリがシャンプーやトリートメントが欲しいというとジョンヒョクが買ってきてあげたり、近所の奥さんが「話す炊飯釜」("ご飯が炊けました"とかいうやつ)爆笑 をこっそり手に入れていたり、またそれを「宿泊検閲」なる取り締まり係に見つかり賄賂として差し出したり…。もういろんなことがおもしろい。

 

 

きっと、たくさん脱北者がいるからこんな生活ぶりっていうことは事実に基づいているのでしょう。日本の戦後みたいで、さもありなん、というリアルな感じが伝わってきます。こんな中でも、人々は必死に暮らしているという。(それでも、軍人さんの家庭ばかりだから、普通の家よりだいぶマシなのだろうと思います)

 

 

 

 

↑この写真を見ると、セリがおしとやかそうに見えてお似合いの2人ですが、実は彼女は富豪の娘だしやり手の経営者だから、とっても気が強くて口達者。いつも言い合いをしています。

 

 

でも、その彼や部下たち(彼らも事情を知っていて何とかしようと奔走する)との言い合いも可笑しいし、セリがまた文句が多いんだけどかわいいのです照れ

 

 

そう、これちょっと悲劇かと思ったら、めっちゃ笑えるコメディーだった笑い泣き

 

 

そして、話の中心はどうやってセリが南に帰るのか、また彼との関係はどうなるのか、というところです。

 

 

韓国ドラマによくある、いろんな人や事件が次々に出てきて、次を見ずには寝られないという展開になっていきます。

 

 

恋が燃え上がるには障害がつきもの。『冬のソナタ』(古い!)あせる だとすれ違ったり、恋のライバルが出てきたりしましたが、このお話はそもそも会ってはならない、北と南の男女だから(同じ民族なのにね…ぐすん)、絶対離れなければいけないわけです。が、それが分かっていても惹かれてしまう2人。

 

 

しかも、セリの正体がバレる前に南に帰さなければならず、ジョンヒョクは必死に動くのですが、軍部の怖ーい保衛部でいろいろ悪事を働いてきたチョ・チョルガンに目をつけられ(ジョンヒョクと殺された兄が悪事をあばこうとしていたため)、何度も窮地に陥ります。

 

 

もう、中盤からハラハラドキドキしてきて、ジョンヒョクの誠実さやたくましさ、なんとかセリを守ろうとする純粋な気持ちに涙が止まらないシーンが続出!鼻もかむからティッシュの山ができます。途中から涙はタオルで拭くことに…えーん

 

 

いや、もうこれはシナリオライターの腕もいいし、役者も(特に北の人達が)とてもいいです。もちろん南の人がやってるわけだし、実際の人たちがこんな感じか分かりませんが、とりあえずドラマ上では、最初怖い感じだけど素朴で人情味に溢れていて見ていてだんだん情が移っていきます。

 

 

↑主役の4人。左の2人が北の人。左の彼女は百貨店の娘。北にも貧富の差はあった。

 

この北の女性、『半地下の家族』のお母さん役↑

 

 

とにかく泣けます!毎回号泣!

 

 

まとめて観られて、また今週から学校の仕事が終わるので観終わってよかった…。これ、引きずってたら仕事にならんわ。授業中に思い出しても泣きそう。

 

 

これからまたしばらくは平和な日常と英語の世界に戻りますが、また夏休みになったら最初から観なおしたいと思いますラブラブ

 

 

 

*写真はネットからお借りしました。