前回、漢字の使い方が難しい、ということを書きましたが、今回はカタカナの悩みについて書きます。

 

 

カタカナは、外来語を表す便利な表記法ではありますが、字数が長くなるのが難点です。

 

 

たとえば、人名や地名。

 

 

英語で “Angelina Jolie” は、カタカナだと「アンジェリーナ・ジョリー」と11文字にもなります。中黒(・)も合わせると11.5 文字。First name だけでも7文字あります。映像で「アンジェリーナ」と言っているのに勝手に「アンジー」とするわけにもいかず、文字数制限があって1文字でも惜しい字幕としては、とても苦しい…。

 

 

地名でも、”West Virginia” なんて「ウエスト・バージニア州」で 10.5 文字ですよー!他のセリフが入らないじゃないかビックリマーク「頼むからWest Virginia という地名は使わないで」って祈るしかないですね…ショボーン

 

 

 

 

ただし、ニューヨークとロサンジェルスについては、全角でNY,LAと表記してよいことになっています。

 

 

West Los Angels は「ウエストLA」で6文字(ありがたい ♪)。でも、この2つ以外はダメなんだそうです。California, San Francisco も十分有名なのに、CAやSFはダメで「カリフォルニア」「サンフランシスコ」と書かないといけないそうです汗

 

 

ググってみたところ、アメリカで1番長い地名はこちら(湖の名前だそうです)

 

   ↓ ↓ ↓

 

「チャーゴグガゴグマンチャウグガゴグチャウバナガンガマウグ」(出典Wikipedia)

 


世界でも6番目に長いとか(これでも6番目か)。ぜーったいに字幕には出せないわーショボーン  出てきたらどうするんだろう・・・はてなマークはてなマークはてなマーク

 

 

それから、最近は聞こえた通りにカタカナを書く表記法もありますが、慣例や新聞ルールでは、こう書くと決まっています。

 

 

例えば「ヴァイオリン」 → 「バイオリン」

「イヤフォン」  → 「イヤホン」

「アイディア」  → 「アイデア」

 

 

これについては、ちゃんと用語用字辞典などに一覧が出ているので、調べれば分かります。

 

 

 

 

あと、カタカナで書くのは動植物名などの生物名と単位です。

 

 

特にドキュメンタリーなどでは「人」も「ヒト」。ドキュメンタリー以外なら、漢字1文字で書けるものは漢字(例えば「犬」「猫」「桜」「茶」など)。

 

 

単位については、5m は「5メートル」、10Lは「10リットル」と書かなければなりません。(ああ、4文字も…汗

 

 

ということで、便利なようで字幕翻訳者泣かせのカタカナですが、実は、ひらがな・漢字よりもパッと見て読みやすいため、字数制限があっても長めに使ってよいそうです。

 

 

例えば、字数10文字までの制限があっても1720文字くらいOK とのことです(クライアントさんの指示にもよるようですが)。

 

 

まだまだ勉強中の身なので、日本語なのによく分からないことだらけ。

 

 

今までどれだけぼーっと字幕を見ていたんだ…ショボーン と反省しつつ、漢字だけでなく、カタカナもひたすら辞書を引く毎日であります。