今日は成人の日ということで、多くの自治体で成人式が行われたようですね。
私が高校で最後に担任をした生徒たちも、今年新成人となり、今日は仲間たちと晴れ着姿でお祝いをしたことでしょう。
英語では Coming of Age Day と言います。ある年齢に達した日、ということですが、私自身はアメリカでこの表現を聞いたことがないですし、特に儀式や何かはないかもしれません。
ただし、たまにドラマなどで観ますが、ユダヤ人には男子13歳で「バーミツバ(Bar Mitzvah)」、女子は12歳で「バトミツバ (Bat Mitzvah)」というお祝い行事があり、親しい人を招いてパーティをするようです。(法的な成人年齢ではありません)
でも、そもそも成人の定義って何でしょう?
「デジタル大辞泉」によると・・・
1 心身が発達して一人前になった人。成年に達した人間。おとな。現在一般的には、満20歳以上の者をいう。
2 子供が成長して大人になること。「娘はもう 成人 して働きに出ている」
*[補説]民法改正により、成人年齢は2022年4月から18歳に引き下げられる。
ウィキペディアでは・・・
成年(せいねん)または成人年齢(せいじんねんれい)は、法的には、単独で法律行為が行えるようになる年齢のこと。一般社会においては、身体的、精神的に十分に成熟している年齢を指すことが多い。成年に達した者を成年者(せいねんしゃ)または成人(せいじん)といい、未成年者はこれと対する概念である。一般に大人というと成年者などを指すことが多い。また、成年に達することを「成人する」「成人になる」という。各国において成年は、ある年齢を基準として法的に定義されることが多く、その基準となる年齢は、国や地域によって18-21歳とばらつきがある。中には14歳とかなり低い年齢を基準にしている地域もある。なお、国際法『児童の権利に関する条約』において児童とは、18歳未満の者のことをいう[1]。
とあります。
つまり、法律的に言えば「単独で法律行為」が行える年齢に達すること、となります。たとえば、飲酒や喫煙、公営ギャンブル、親の同意なしにローン契約をする、などでしょうか。
これまでは、選挙の投票も20歳からでしたが、公職選挙法の改正により、2016年から18歳に引き下げられました。この改正で初めて18歳で投票したのも、今年の新成人の人たちでした。
このように、時代や政治判断により成人の年齢は変えられるし、そもそも国によっても違います。かつて21歳だったのを18歳に引き下げたところも多いようです。
アメリカでは、飲酒できる年齢や運転をできる年齢などが州によって違います。
また、個人主義のため、「全員で何かしよう、自治体がお祝いしてあげよう」という発想をしないのでしょう。成人に達したからといって、それがニュースになることはありません。
私自身も、成人式に出たいとか晴れ着を着たい、とか思ったことはなく、父が「着物買ってやろうか?」と言ってくれましたが、1回か2回しか着ないものに何十万円もかけてもらうのは申し訳なく、1万円ちょっとのスーツを買ってもらい、渋谷NHKに、今はなき「青年の主張」の全国コンクールを見に行ったものです。(そうとう変わった娘でしたね 笑)
でも、大切に育ててきた我が子の成長を喜び、晴れ着を着せて祝ってあげたいという親の気持ちは、親になって分かりました。
娘は中高で東京の私立学校に通ったので、あまり地元の友達との交流はなくなりましたが、晴れ着は着たいということで、いとこの着物を借りて事前に記念写真だけ撮り、「スーパーアリーナ」での成人式には平服で出席しました。
私も自分の時は行かなかったので、どんなものかと同伴してみました。各地での「荒れた成人式」を報道などで見ていたのですが、さいたま市の成人式は落ち着いていました。
ステージが体育館の床で、参加者は上の観客席から見ていて乱入しにくい、ということもあったかもしれません。むしろ、「え?これで終わり?」と拍子抜けするくらいあっさりとしたものでした。やはり、メインは式典後の友人たちとの再会にあるのでしょう。うちは終了後すぐに帰ってきました。
息子も「出るかもしれない」というので、カッコいいスーツを買ってあげたのですが、当日は大雪。交通は大混乱です。
車で送って行こうかと言ったのですが、息子も東京の中高一貫に通い、地元の友人との交流ほとんどありません。元々あまり行く気はなかったのでしょう。あっさり「行かない」となりました。
今年も「荒れた成人式」となった自治体があったようです。ほとんどの成人が真面目で、友人たちとの再会をただ楽しみにしていた中で、残念なことです。
20歳でもこれなのに、成人を18歳にして大丈夫なのか、と心配になりますが、18歳で高校を卒業してしっかり「社会人」になる人もいることを考えると妥当だとは思います。
ただ、自治体が税金を使って祝典をしてあげることが妥当なのかは、はなはだ疑問です。でも今までやってきたことをその年から突然やらなくなるのは抵抗があるでしょうから、成人が18歳に引き下げられるのを機に「成人式」の開催ややり方について議論が起こることを期待したいと思います。
参考:Wikipedia「成年」「18歳選挙権」
コトバンク「成人とは」
https://kotobank.jp/word/%E6%88%90%E4%BA%BA-545482
現代ビジネス「国民的番組『青年の主張』が映してきた若者と日本社会の半世紀」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51151