ひとりごはん 普通のパスタ | お泊まり恋愛詩

お泊まり恋愛詩

恋愛詩を集めたブログです。彼氏視点です。

かなりえっちな内容のものも少なくないですが、年齢制限せずにすむよう、端正で遠回しな表現に収めています。また、旧作に手を加えている作品が多いので、現在進行形のものはほとんどありません。更新休止中です。


ひとりごはん 普通のパスタ


今日はひとりごはん

沸騰したお湯にうまい塩をひとつまみ

キッチンタイマーを5分にセット


  大学生の時 友達と友達の彼女に作ってあげた

  時間を間違えて硬すぎたパスタを思い出す

  あそこで失敗したおかげで当時の彼女には

  ちょっと自慢できるゆで加減のパスタを作ってあげられた

  ソースを作るのははじめから得意だったから


今日はひとりごはん

パスタをひねって鍋にざわっと広げる

98度を維持するための火力の調整


  高校生の時 お気に入りだった屋台式のパスタ屋

  僕はラブホテルのことばかり考えていて

  彼女もラブホテルのことばかり考えていた

  僕は彼女のスポーツ少女っぽい私服に惚れきっていて

  後で聞いた話 彼女のほうは お店で注文をする僕のことを

  おとなっぽいなんて思っていたらしい 危なっかしい話だよね


今日はひとりごはん

ゆであげたパスタをざるにあけて

オリーブオイルを回しかけて揺する


  中学生 ローションの存在を知らなかった頃

  自宅のキッチンから時々オリーブオイルをくすねていた

  普通の僕を普通の彼女に差し込みながら

  お尻を指でかき混ぜるだけで特別な行為だった

  彼女の友達が僕にじゃれついてきたとき

    過激すぎてあんたなんか彼とつきあえないってば

  なんて彼女は優越発言していた


時間軸を縦につなぐ回想の鍵

パスタは普通の出来でも

甘酸っぱい情景が美味しい