相性占いの不思議 | お泊まり恋愛詩

お泊まり恋愛詩

恋愛詩を集めたブログです。彼氏視点です。

かなりえっちな内容のものも少なくないですが、年齢制限せずにすむよう、端正で遠回しな表現に収めています。また、旧作に手を加えている作品が多いので、現在進行形のものはほとんどありません。更新休止中です。


相性占いの不思議


運勢こそ僕は自分で決めたい

不可能という言葉が辞書になかった人のように

大安以外の日が暦にない人でいたい

君との相性だって

堂々と花丸宣言をしたい


君はふだんそんなに運勢に支配されていないのに

ときどき思い出したように相性計算のドリルをはじめる

たぶん雑誌の特集のローテーションに秘密があるのではないか


微妙な結果だと

  なにこれ へんなの

とぼやいて君は別の計算に取りかかる


時々無茶な問診が飛んでくる

  自分が産まれた時間なんて知らないよ

君は説明を読み直して迂回法を探す


混み始めたファミレスの窓際の席で

僕はボールペンのお尻と 君のまつげを眺めている

そこに小さな光沢が宿っているのを追っている

楽しそうで何よりだ


やがて

お望みの計算結果が見つかる


  ねーねーきーてきーて 読むね


僕は上の空で聞き流す

そんなこと 改めて言われなくても決めているから


僕たちは花丸だ