あさのあつこの僕が君を殺すまで、を読みました。
ブログには小説じゃないものの感想だけ書くようにしてるんですが、今回はこの本を読んで思うところがあったので。
あらすじは
月が満ちることのない地ベル・エイドのLは、敵方ハラの捕虜となっていた。Lは敵兵に語り聞かせる、ハラの友人ファルドと過ごした森と草原の日々のことを…。学校は閉鎖され、家族を喪くし、少年は兵士になった。素朴で満ち足りた暮らしが大きなものに覆されていく。そのさまをつぶさに苛烈に描き、話題を呼んだ朝日新聞連載の表題作。対となる中編「Kの欠片」を加えて編む。(Amazonより)
この小説を読んですっごく怖くなったんだよね。
なんか、おかしいなあ、って思ってるうちにどんどんそのまま進んでいっちゃって、みんなそれをおかしいと思わなくなっちゃったり、おかしいと思っても止められないところまで進んでしまったり。
哲学者のKの父は、どんな残忍な方法で、考え方を変えさせられたんだろう。
暴力ってずるいよね。
それにいつも一番傷ついて一番酷い目に合うのは立場の弱い子供や女性、貧しい人達で。
昔の日本が戦争に進んでいったのも、こんな感じだったのかなあと思った。
ユダヤ人への差別、虐殺でも
最初の迫害の時にこの20世紀にまさかいつまでもこんなことが続くわけがない、って言っていたユダヤ人の史記を読んだ。
でもそれはどんどん酷い方へ進んでいったんだよね。
最近の日本にもこれと同じ怖さを感じることがある。
人種とか国籍とか肌の色とか考え方の違い、職業、好きなもの、それって違うのが当たり前で、別にいいじゃんって思う。
どれが良いとか悪いとかないし。
是枝監督の万引き家族、これに対して日本の印象を悪くする、とか反日とか言ってる人がいてすごいびっくりしたんだよね。
すごく現実から目を背けてるなって思うし、そういうものときちんと向き合っていかなきゃいけないんじゃないの?
自分たちの国が100%素晴らしいなんてありえないと私は思っていて、でも、どうしたらみんなが幸せに生きていけるか考えていくべきじゃないの?
他の国の人からどう思われるかより、その貧困で暗い中にいる人たちをどうしたらもう少し、その中で藻掻くのではなくて、社会とか福祉とかで救えないのか、考えていくべきじゃないの?
なんかこわいわ!
日本は素晴らしい国だ、愛国心を持て、貶すな、ってまじで戦時中だよ。
たまったもんじゃないよ。
おかしいよ。
いくら自分の生まれた国だって、おかしい思考で、苦しい立場の人のことも省みずに周りの国からの評価、他の国より優位に立とうって苦しい立場の人たちを見捨てて、そんな国全然よくないわ。
他の国の人より自分たちの方が優れてるって、そんなのない。
どの国の人が優れてるかなんてない。
みんな違うんだもん。
みんな違う人なんだからその人がその人らしくいることが大事でしょ。
なんだか最近のこの国の雰囲気が怖くて、
それがどんどん進んでしまうようなら止めたいし、止めなくちゃって思うけど、
もう無理だなって思ったら逃げます。
それと、僕が君を殺すまでのほかの人の感想を読んで、
世界にはこんな状況の国があるんだよなってそんなこと忘れていた。
遠い国の話だって、心は傷むけど、正直気にしてなかった。
でも忘れちゃいけないんだよな。
何か出来ることはないのか考えなくちゃいけないんだよな。
どんな理由があったって、戦争はただの人殺しだと思います。
その理由で許してしまったら、それはもう取り返しのつかないところまでいってしまう気がする。
綺麗事ではなく、人間としての根本にある優しさとか倫理を見つめ直して、正しく生きていきたいな。
