いつからそうなったのかは、
正確には覚えていない。

前にも書いたけれど、
兄から「マッサージをしろ」と
言われることはよくあった。

そして兄は、
異常なくらい耳かきが好きだった。

毎日のように耳かきをしていたことは、
今でも覚えている。

そんなある日。

突然、兄から言われた。

「お前、俺の耳かきしろ。」

私は戸惑った。

耳かきは、いつも母にしてもらっていた。

「動くと鼓膜が破れるから、
動かないでね」

母からそう言われていたから、
自分で耳かきをするのは怖かった。

だから、耳かきはいつも母にお願いしていた。

でも…

そんな私に、
兄は耳かきを要求するようになった。

それまでとはまた違う、
兄の要求が始まった。