人間の心の生長には三つの段階があるようじゃ

まず、最初に人間はわがために働くもの

次にはどうして私心を去ろうかと苦心する。

私心、私欲の生き方のあさましさが、気にかかってならない時代が続くものじゃ。

そのころを過ぎると実は、この世とわが個身とは決して別のものではないということじゃ、

この身の道理をのぶれば天地にみち、天地の道理を縮めてゆけばこの見にかくれる。

つまり磨きあげた私心はそのまま天地の道理じゃ


徳川家康