今回は、マイケル・フランクスの通算3作目にあたる77年作「Sleeping Gypsy」。

全体的に、ボサノヴァをより聴きやすくしたような、この上無いくらいメロウなサウンドが特徴的。

また、彼の前作のイメージが夜だとすれば、こちらは夕方。田舎町での気怠い夕暮れ時に、珈琲を飲みながら聴くのが一番合っているのではないでしょうか。

このアルバムでも前作と同じく、ジョー・サンプル、ウィルトン・フェルダー、ラリー・カールトンといったクルセイダーズ勢の活躍が目立ちます。また4、8曲目(両面の最後の曲)は、より迫真するためか、リオデジャネイロで現地ミュージシャンをも起用して録音されています。

これもまた前に取り上げた「Breezin'」と同じく、主要製作陣は
プロデュース:トミー・リピューマ
サウンドエンジニア:アル・シュミット
ストリングス担当:クラウス・オガーマン
の黄金トリオ。


【楽曲】

(A面)

1.The Lady Wants to Know

2.I Really Hope It's You

3.In the Eye of the Storm

4.B'wana-He No Home

(B面)

5.Don't Be Blue

6.Antonio's Song (The Rainbow)

7.Chain Reaction

8.Down in Brasil


〈特筆すべき楽曲〉

#1

ラリー・カールトンの、ボリュームペダルを駆使したギターで始まるイントロから引き込まれます。


#2

メロディラインが特に美しい楽曲。個人的には一番好きな曲です。


#4

なんとなくワルター・ワンダレイを想起させるような楽曲。冒頭3曲が非常にメロウで濃い楽曲だったので、こういったあっさりとした曲の存在も重要ですね。


#6

アントニオ・カルロス・ジョビンに向けて書かれたという楽曲。ボサノヴァテイストで、なおかつ日本の歌謡曲に近い雰囲気。ということから、ボサノヴァに寛容な日本の音楽シーンでヒットした理由がわかります。日本盤EPも発売されました。


#8

ここでは特に、彼の蕩けそうな節回しが絶妙。レイ・アルマンド奏でるウィンドチャイム(?)やパーカッション、ラリー・カールトンのギターが心地良いです。



以下、今回の関連作品です。