私は職場にいて、結構揺れた。
その夜、マーケッツは広島県福山市の教会に遠征ライブに向かうことになっていた。当時のメンバーは7人。いつもの練習会場に集合し「揺れたねー」とか言いながら、つんちゃん号(ハイエース)に乗り込んだ。
しばらく夜道を走り、トイレ休憩で立ち寄ったSAテレビの映像に釘付けになった。
津波に飲まれる家、車、街…。
え、これって現実?
見る映像に頭と心がついていかない。
休憩で止まるSAごとに惨さを増す映像に、
ようやく現実であることを受け入れる。
教会でのライブは急遽チャリティライブとなった。
「こんな時に歌ってていいのか」
そういって泣くメンバーもいた。
しかし私たちに歌わない選択はなかった。
そして本番、私はMCの中でこんな言葉を発した。
「神様を信じてません」
「教会でなんてことを言うんだ」とメンバーから怒られた。
確かにそうだ。
でも私はその後「でも神様みたいなものは信じている」と言った(と思う)。それはあながち間違ってなかったなと今では思う(その時は単なる無知からの失言だったんだけど)。
「ひどい地震があったけど神様がいるから、救われます!大丈夫!」なんて言えるだろうか。
神様はいるかどうか分からない。でも自然災害は人間には予測もできなければ、止めることも起こすこともできない。そこには「神様みたいなもの」の力が働いているのは間違いない。
私たちは被造物として、自然という「神様みたいなもの」に感謝しながら、恐れなければならない。
それをないがしろにして、経済の発展や利便性の追及を最優先してしまうと必ずしっぺ返しが来ることを忘れてはならない。
「また、あなたの頭にかけて誓ってはならない。髪の毛の一本すら、あなたは白くも黒くもできないからである。」(マタイの福音書5:36)
というわけで、明日はレクサス豊橋で歌います。
(11時~、14時~、15時半~の3回)
神を仰ぎみつつ、世界中の惨禍にある人々を想い祈りたいと思います。