父親のことを書こうと思ってPCをつけたり閉じたりしながら、この数日間色々と考えていました。

 

それでふと、思ったことがあるんです。私はどうして父親のことを「異常だ!」と書けないのか…。

 

それは心が断固拒否の記事に書いたように、父親のことを考え始めると耐え難い苦しさに号泣してしまいそうで怖い、というのもあります。

だけど前回のカウンセリングのことを考えている時に、もう一つの理由に思い当たったんです。

 

今日は一旦そのことについて書こうと思います。

 

 

 

まず私が前回のカウンセリングで話したことを、ザッと書きます。

 

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父は結婚前、ある会社で営業の仕事をしていました。

営業成績はいつも全国1位だったと言っていて、確かに実家にはその時のトロフィーがたくさんありました。(幼少期にトロフィーを分解して遊んだ記憶があります。)

 

だけどその仕事は父にはプレッシャーが大きかったらしく、成績が出る前日には毎回嘔吐していたと言っていました。

 

その後長く続けられる仕事をと、全く別の畑の仕事に転職しました。ある施設の、事務職です。

そこでは割とすぐに事務長になり、しばらくして施設長になりました。

 

定年退職後には幾つかの施設を統括&立ち上げるためのトップとして仕事をしてほしいとお願いされたらしいのですが、「若い者を育てた方が良い。」と言って、自分は次長職に就いたそうです。

 

これが父の職歴です。

 

 

 

それで、私が幼稚園の頃の話なのですが、幼稚園のイベントで地域の施設に見学に行く日があったんです。その施設というのが、父の勤める会社でした。父は当時事務長でした。

 

例年は施設長が園児の前で挨拶をするらしいのですが、その日は園児の中に私が居るということで、事務長である父が挨拶を任されました。

 

私はその時父のことが誇らしくて、周りに「わたしのおとうさん!すごいでしょ!」と自慢していました。

私の中で父親は、とても仕事のできる人だったんです。

 

 

 

そんな父から、私は「お前はダメだ。そんなんじゃ社会に出ても絶対に通用しないぞ!」と脅されてきました。仕事のできる父からそう言われ続けるのは、私にとっては恐怖でした。

 

それから、父は家ではいつも不機嫌そうでした。

私はそういう父親の態度から「俺は仕事が大変なんだ!毎日大変な思いをしているんだぞ。気楽なお前たちとは違うんだ!」というメッセージを受け取っていました。

 

私は「仕事のできる父でも大変なんだから、よっぽど頑張らないと社会では通用しない。私には無理だ…怖い。」と思うようになりました。

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この話をカウンセリングでしたら、先生は「じゃあ、その父親のことを今はどう思う?徹底的に『異常だ!』とやってみて。」と言いました。

(両親のことを『異常だ!』とやるのは、もはや私の大事なテーマになっています。)

 

だけど私はここから、何一つ父を「異常だ!」と糾弾することができませんでした。

父を糾弾しようとして色んなことを思い出すと、子供の頃の悲しさとか辛さが蘇ってきて、泣くことしかできなかったんです。

 

 

 

 

(続きます。)