パソコンで文章を書く場合に、よく用いられるのがワープロソフトです。しかし、ワープロソフトを使って作成したファイルは、そのワープロソフトでしか読めません。そのため、作成したファイルを他の人に渡す場合には、同じワープロソフトをもっていることが前提となります。つまり、ワープロソフトで作ったファイルは、互換性が低く、どのパソコンでも読めるとは限らないのです。そこで、どのパソコンでも読み書きできる形式のファイルとして、「テキストファイル」が利用される場面があります。テキストファイルは文字の情報だけで、罫線や色、文字の大きさといった余分な情報がなく、どのパソコンでも読み書きできます。テキストファイルは、パソコンのプログラムを記述する際や設定ファイルを記述する場面でも使われます。Windowsでは、付属の「メモ帳」と呼ばれるソフトを使ってテキストファイルを読み書きできます。しかしメモ帳は、大きなファイルを編集できないとか、やり直しが1回しか効かないといった使いにくいソフトです。
そこでテキストファイルをより使いやすく編集するために使うのが、「テキストエディタ」です。テキストエディタは、文字を編集するだけでなく、ブロック指定して削除したり、高度な検索や置換をしたり、特定の文字を太字で表示したり、行番号を表示するなど、多彩な機能が備わっているので、用途に応じて柔軟な編集ができます。
本書では、フリーのテキストエディタである「TeraPad」を例にとり、テキストファイルの目的やテキストファイルの扱い方、そして、テキストファイルの編集の基本から検索機能や置換機能など応用的な使い方まで、テキストファイルの編集全般を解説します。
- 作者名 寺尾 進 氏
- 公式サイト http://tera-net.com/
