1、織姫山丁字型古墳。(お借りしたMMDモデル:はたがみおりひめ(Naru-Tomorrow氏))
足利ファンには知られた織姫神社。ふもとから長い階段を上ってようやくたどり着くその境内です。
見晴らしのよいことで絶大な人気の観光スポットですが...画像の彼女らの足の下に古墳がある、と申し上げたらにわかには信じられないでしょう。ですが、ほんとにここに古墳があるんです!
石垣の1段下のエリアです。何の変哲もないつつじの植え込みのように見えますが、その前のでっかい石がどことなくただ者ではない印象を感じさせます。
つつじの植え込みの後ろ側です。どうですか?石垣の石組みにしてはなんとも違和感を感じませんか?
そうなんです。これ「古墳の横穴式石室をふさいだあと」なんですよ。
その石室をふさいでいる石がこちら。字が彫り込まれています。「古墳」の2文字も読み取れます!
ここは「織姫山丁字型古墳」といって、なんと横穴式石室がT字路になっていて、被葬者お二方を埋葬したほかに類例を見ない変わり種古墳の1つなんです。1936年に境内の石垣を修理したときに見つかったのだそうで、被葬者と思しき人骨と副葬品いろいろも見つかっています。
なお、織姫神社にはこの境内エリアのさらに上に前方後円墳があり、こちらは比較的よく知られています。
織姫神社初訪問のときのブログ記事がこちら。なんと11年間その存在に気付かなかった件。あの古墳に気付いた観光客がどれだけいるのかも気になりました。
2、旧足利模範撚糸工場。
こちらは東武足利市駅に戻る途中で偶然見つけました。明治時代の撚糸工場の建物です。
どこかしゃれた洋館っぽい作りに惹かれて写真を撮ったら、こんな解説文を見つけました。
はい、明治時代の「模範撚糸工場」だそうですね。繊維工業系企業が多数氏子になっている「織姫神社」を擁するほど絹織物がさかんだった足利らしい施設です。
まさにその黄金時代を今に伝える建物、と申し上げてよいかと思います。これが中をスポーツクラブに改装されて今なお現役だというのにも驚かされます(冷房の室外機に注目!ここが現役の建物だという証です)。
見れば見るほど立派な作りで、心を奪われます。ここで絹織物のいろはを学んだ若手の工員さんが全国へ技術を伝えたんだなと思うと、なんだか遠い目をしてしまいます。
足利、まだまだ私の知らない驚きのスポットがあるかもしれません。