「被爆電車」初代モハ90。 | 極秘計画進行中!もっとオタクの味方となるために!「オボコノサトリ」

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謎の人物...もといオタクの味方であり自らもオタクである「仏滅」が、自分が面白いと思う鉄道模型とかQMAとかアニメとかボーカロイドとかをネタにして読者の皆様に楽しんでいただくブログ....でしたが、最近は本業の極秘計画進行中(内容は来るべきにここでお話いたします)。

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今夜は、8月6日お約束の広島原爆に関する鉄道ネタでお楽しみいただきたいと思います。
そうです。かねてから製作を進めていた「被爆電車」初代モハ90が完成いたしました。

初代モハ90は現・JR西日本可部線の前身である広浜(こうひん)鉄道国有化と同時に同社から引き継いだいわゆる買収国電の1つです。可部線は国有化以前はころころ営業主体が入れ替わっていて、同車を製造した法人は広浜鉄道ではないという、原爆投下以前にすでにカオスぶりを発揮していたりします。見た目も「12m級の小型電車」「ポール集電」という省線電車らしからぬ「ちんちん電車に毛の生えた程度」という姿をしています。
全部で6両製造されましたが、昭和20年8月6日の原爆投下で3両が焼失しました。
残る3両はその後昭和23年に集電装置をパンタに変更、昭和28年に熊本電鉄に売却されました。そのうちの1両はなんと現存しています。



モデルは1段窓でポール集電の、原爆投下時に近い形態(実際には灯火管制のためにヘッドライトにそれ用のひさしがついていたはず....詳細不明なのでここは省略しています)で製作いたしました。車体は「陸蒸気からひかりまで」のイラストをコピーしてプラ板に貼り、デザインナイフで窓・ドアを抜いて貼りあわせる方法で製作しています(この方法については後日詳説したいと思っています)。

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塗装前の姿です。外貼りには最近お気に入りのぺヤングを使いましたw。ポールはφ0.25リン青銅線で、先端のホイールにガンプラのポリキャップのランナー(軟質素材なので、誤って突いてしまう危険は少ない!)を採用しています。
走り装置は当初TM03を新調するはずでしたが市場在庫が払底していたこともあり、他の目的で大昔に購入していたTM02(15m級初期ロット品)を12m級に短縮する魔改造(!)を敢行して使いました。ウェイトが天井につかえるという問題も起こしましたが天井を削ったりウェイトを寝かせたりするなどの方法で切り抜けました。
塗装は実車が幡生工機部の担当でしたのでうーんと考えましたが「わざわざ電車用の塗料を用意していたとは考えにくい、まして太平洋戦争末期とあってはなおさら」との判断から客車と同じぶどう色1号を採用しました。
そして車番はMD1000が最後に残したデカールを採用、ラストナンバーの90005としています。原爆投下を潜り抜けたうちの1両で、上掲動画に登場する現存する個体ですが、同車と90001は原爆投下時には幡生でメンテ中で「実は被爆していない」というのは鉄道ファンの間では有名なエピソードです。広島電鉄が宮島線用として購入する話もあったらしいのですが、これは時の運輸省に却下を食らっています。もしこの話が通っていたなら、実際に被爆を体験しつつ焼け残った唯一の個体(90003)が生き残っていた可能性も否定できないですね。

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余談ですが、以前製作した静鉄クモハ20(元鶴見臨港鉄道110型)は、静鉄入りする前の任地が可部線(原爆被災対応の応援で入線)でした。当時、この2両が編成を組んだり中間駅でタブレット交換したりする姿が日常的にみられたものと思われます。

最後に参考資料を。

私鉄買収国電/佐竹 保雄

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大糸線の木造車から阪和線のモヨまで、買収国電のことならこの1冊!な決定版です。
初代モハ90の貴重な可部線時代の写真が出ていました(撮影時期の関係で「パンタ集電・1段窓」の仕様でした.....熊本転出後に2段窓に改造されます)。鶴臨110型についてもちろん触れられていますよ。

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