今夜は本当に久々の廃線シリーズでお楽しみいただきたいと思います。
今夜紹介する廃線・下河原線は中央線の支線で、国分寺駅から分かれて北府中経由東京競馬場前まで至る旅客線と、途中で分かれて下河原貨物駅に向かう貨物線から成り立っていました。もっとも「下河原線」という呼称も実は便宜上のもので、実際には中央本線の一部として正式には扱われていました(東海道本線の一部である美濃赤坂線みたいなもんですね)。
「北府中経由」と書きましたが、線路用地の一部は武蔵野線に転用されて今も電車が走っています(現在の武蔵野線北府中駅界隈がそれ)。その他線路を撤収された区間は遊歩道となっています。
そして特筆すべきは、冒頭の写真の電車(鉄道博物館所蔵のクモハ40074)は、ずばりこの区間廃止当時に実際にそこで使われていたもので、今も見ることのできる数少ない下河原線の遺構の1つとなっています。鉄道博物館でクモハ40074をご覧になる際には、この電車が活躍した下河原線のことを思い出すと、楽しさ倍増すること請け合いですw。
なお、競馬開催日には101系の長編成が下河原線に入線していたそうで、この40074の使われ方はちょうど現在の京王競馬場線の6416・6417Fを思わせるものがありますね。