ちょっとふざけたタイトルですが、僕の再就職の話シリーズです。
社長との食事会から1ヶ月程経ったある日、上司のSさんが有給を取って、3泊4日の沖縄旅行に行く事になった。
そして、Sさんが旅行中の管理者代理を僕は指名され、Sさんが休む直前に、いろいろと引き継ぎをした。
そして帰り際にSさんが、
「君だけ、みんなとは別に特別なお土産買って来てあげるからね~」
その言葉にちょっと引きつつ、Sさんは笑顔で沖縄旅行に行った。
Sさんが旅行中、とにかく必死で頑張り、前回同様、見事に代役をこなした。
そして、Sさんが戻って来た朝、僕は今までの仕事に戻ろうとすると、社長がやって来て…
「赤男君は、管理の仕事をやって!Sは、今まで赤男君がやっていた仕事をやるのように!」
と驚きの事を言った。
とりあえず、管理の仕事に戻る僕…
Sさんは…
「なっなんでこうなったの?何か聞いてる?」
「いっいえ…」
僕もSさんもちょっと混乱しながら仕事を始めた。
それを見た周りの同僚や先輩達も、状態だった。
そして状態で迎えた昼休み…
「はいこれ…」
Sさんは、こっそりと僕に、沖縄土産の豚の角煮のレトルトパックを渡してくれた。
「あっありがとうございます…」
なんだか微妙に気まずい受け渡しになった…
この勤務体制で2日程経った昼休み直前…
社長が僕とSさんを呼び、1台の成形機を指差して…
「S君、この機械で作れる(対応の金型)製品は何だかわかるか?」
とSさんに聞いてきた。
しかしSさんは答えられず、もじもじしていた。
「赤男君はわかるか?」
僕はその機械を担当した事は、1度しかなかったので、やはり答えられなかった。
社長は紙とペン出し、
「いいか!この機械で作れる製品は、これと…」
と製品番号を書き出した。
そして声をやや荒げて、
「いいか!管理者とは、どの機械でどの製品か作れるのか、わからなければいけないんだ!」
「製品を覚えられないような奴に、ここは任せられない!」
「製品を覚えられる奴に仕事を任せる!」
そして社長は、僕の肩をポンと叩き…
「赤男君!君なら覚えられると信じている!」
と言って、そのままその場を離れて行った…
時が止まったかのように固まる僕とSさん…
しばらくしてSさんが…
「中間管理職って本当、大変だからね!俺の友達もそうだけど、本当に辛いって言っていたからね!」
「相当な覚悟でやらないと、できないからね!」
と言って、そのままその場を去って行った…
その時のSさんの顔…
目いっぱいに溜めた涙…
今も忘れられない…
続く…
Sさんとの立場が逆転した1番の原因は、Sさんのいじめが酷かった事でした。
気の弱い人達は軒並みいじめ…と言うより、子供の意地悪のような事をされていました。
自分で書くのもなんですが、誰にでも気さくに話し、仕事にも真面目に打ち込む僕に、社長は賭けてみようと思ったそうです。
僕もその期待に応えようと、毎日必死に頑張っていました。
次回は、現場の責任者となった僕の、苦悩というか、苦労した話を書きます。
ちなみに、Sさんが沖縄旅行のお土産としてくれた、豚の角煮は、もらってすぐには食べず、このSさんが涙目になった日の夜に食べました…
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