俺から見たアンナは、極普通の女の子だ。身なりもブランド物で固めるわけでもなく、どちらかというと倹約家だ。親元で生活し、家族も大の仲良しだ。

そういう部分に俺は親近感を覚えている。彼女には、いわゆる【夜の女】にはなって欲しくない。あんな画像を平気で載せる感性にはなって欲しくないのだ。世間一般女性なりの【恥じらい】の感覚は持ち合わせていて欲しい。

それだけに、このメールの『自分なりにもいろいろ悩んで載せた画像だから』という部分を読み、幾分俺は安心した。

ほんの数週間前に、ある風俗情報誌の広告欄にアンナの写真が載ったことがある。もちろん顔は伏せてはいたが……実は前々から、アンナは店側からモデルを依頼されては断ってきたのだ。しかし、今回は店の熱心さに押し切られて引き受けたという経緯だ。

その件もあり、さらに今回の鍵付きアルバム……俺からすれば、アンナが無理をして背伸びをしているように思えて仕方がない。おせっかいかもしれないが、俺なりの意見を彼女に返信することにした。

『最近のアンナを見てると頑張り過ぎのように思えてさ?雑誌掲載の件にしても問題の写真にしても、そこまでしなくても充分指名もとれるだろ?プロ根性、サービス精神もわかるけど、あそこまで行くと品がない。アンナは温かい家族に囲まれて、その親元から通ってるんだし、過度の背伸びはしなくていいと思うけど?』