【徹底考察】ホーネッツは何故ブランドン・ミラーを指名したのか? | Mr.HORNET.

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 賛否両論のドラフト

2023年NBAドラフトはフランスの怪物ルーキービクター・ウェンバンヤマの1位指名で幕を開けた。

ウェンバンヤマの1位指名はドラフト前から確定的で、事前に行われた指名権確定のためのロッタリーピック抽選会で見事1位指名権を確定させたサンアントニオ・スパーズの地元サンアントニオでは街をあげて大いに盛り上がりを見せていた。

そんな中、NBAのファンの関心事がもう1つあった。

それは2位指名権を獲得したシャーロット・ホーネッツが誰を指名するのか?である。

候補者は二人Gリーグイグナイトのスクート・ヘンダーソンとアラバマ大のブランドン・ミラー

2位のホーネッツがどちらを指名するかによってそれ以降のドラフト戦略が大いに変わる為、

「今年のドラフトは実質2位指名から始まる」と言われた程だ。

 

 

結果的にホーネッツが指名したのはブランドン・ミラー

何故スクートではなくミラーの指名に至ったのか、その理由は、

私には分かりません!(笑)

 

当然ですが、本当のところの理由、戦略はチームの上層部にしか分かりませんからねw

ただ指名に至るまでのプロセスからその理由を推測することは出来ます。

あくまで私個人の主観に基づく推測ですが、以下に順を追って書いていきます。

 

指名に至るまでのプロセス

1_2021-22シーズン プレーインでアトランタ・ホークスに敗れる(シーズン9位で終了

 このシーズンのホーネッツの特徴は攻撃に特化したチームであったが、プレーインでは

 シュートが全く入らず、ディフェンス崩壊で大惨敗を喫する。

 

2_ディフェンスなしでは勝てないことを悟る

 プレーオフに進出して戦うにはディフェンス意識の改革が急務だと気づき(遅いw)

 その年のドラフトで長年チームの課題とされたリムプロテクションのできる守備型センター

 マーク・ウィリアムスを指名し、HCに同じく守備面を重視するスティーブ・クリフォードを招聘する

 

3_3年目を迎えるニック・リチャーズの台頭

 前HCの元では中々出番の無かったセンターのニック・リチャーズが台頭、サマーリーグで結果を残す

 先発センターのメイソン・プラムリーとの契約が22-23シーズンで満了する為、

 シーズン中のトレードは確定的だったが、ニックとマークでセンターの問題は解決。

 自慢の攻撃力はそのままに、守備面を兼ね備えたチームでプレーオフを目指すはずだった。

 

4_まさかのエース離脱

 22-23シーズンに向けて準備を整えていたチームのオフの最大のポイントがエースである

 マイルズ・ブリッジスの再契約(その男、マイルズ・ブリッジスの回で詳しく書いてます)

 しかし、そのオフに彼は逮捕、結局シーズン中には戻ってこれなかった

 

5_下位低迷のシーズン

 オフェンスにおけるファーストオプションであったブリッジスの離脱の余波は想定よりも大きく

 さらに要のラメロ・ボールも怪我により36試合の出場にとどまりチームは低迷、

 ルーキーのマーク・ウィリアムス、3年目のニック・リチャーズの活躍はあったものの、

 結局チームはイースタンカンファレンス14位に低迷、ロッタリーピック獲得権を手にするのである。

 

6_思いがけない2位指名権

 本来プレーオフを目指すシーズンだった筈が、思いがけないアクシデントにより低迷したホーネッツ

 唯一の救いは下位に低迷したことによるロッタリーピックの獲得。トレードで獲得していた

 デンバー・ナゲッツの1順目指名権(結局ナゲッツは優勝し27位指名権に)と自前の1順目指名権、

 複数の2巡目指名権と潤沢に揃え有望なルーキーを手に入れるチャンスが転がり込んだ。

 迎えた5月17日のロッタリー抽選会、チームの代表として登壇したのはマーク・ウィリアムス

 プレーオフを目指すはずだったチームに予期せず転がり込んだ上位指名権の結果は・・・・・

 まさかの「2位」指名権!!!!

 

7_まさかの2位指名権に戸惑いを隠せないフロント

 前年のオフシーズンには思いもしなかった2位指名権という超プレミア指名権を手にしたホーネッツ

 しかも豊作年のドラフトで1位確実のウェンバンヤマ以外選びたい放題の状況に逆に頭を悩ませる状態

 になる。それもそのはず、2位指名が予想されたスクート・ヘンダーソンは例年のドラフトであれば

 1位指名確実とまで言われる素材。同じくブランドン・ミラーはどこのチームも欲しい3&D選手

 スクートを指名しチームをリビルドするのか?今のチームにフィットするミラーを指名するのか?

 フロント内でも随分意見の割れたポイントではないかと推測する。

 

8_決め手はラメロ・ボール

 「ブランドン・ミラーで行く」最終的にこの決断に至ったのは何故か?

 上記7番までお読み頂ければ、ホーネッツが決してこの2位指名権を最初から狙っていたわけでは

 ない事をご理解頂けただろうか?

 ホーネッツはあくまでラメロ・ボールを主演に脇役を固めNBAの頂点を目指し始めている途中。

 つまりラメロ・ボールと心中する気なのである!

 主演の座を奪いかねないスクートの存在はかえってチーム作りを数年単位で遅らせないといけない。

 ラメロ劇団としてやると決めたからにはサポートキャストとして最も優れたミラーを指名する

 というのがホーネッツにとってベストな選択であると結論づけたと推測する。

 

9_その後の動き

 ミラーの指名はホーネッツファンのみならず、NBAのファン、有識者からの賛否も大きく分かれた。

 ホーネッツはミラーの後、27位でガードのニック・スミス・JR、31位でセンターのジェームス・ナジ

 41位でガードのアマリ・ベイリーを指名した。

 FA解禁後は制限付きFAとなっていたマイルズ・ブリッジスPJ・ワシントンと再契約、

 各選手の契約上ロスター枠に大きく余裕はなくナジに関しては新シーズンもヨーロッパでプレーする

 2022-23シーズンに揃えたかったロスターを1年越しに完成させ、ドラフト2位ルーキーミラー

 までラインナップするという豪華なおまけ付きで新シーズンに挑む。

  

 目指すは長年出場できていないプレーオフ!そしてその先へ!

 

ここまでご覧頂きありがとうございます。

上記はあくまで私個人の妄想に近い推測です。実際はもっと緻密で繊細な計算の元チーム運営がなされている筈ですので全く見当違いな点も多々あるかと思います。

かく言う私自身もドラフト前はスクート・ヘンダーソンを指名するもんだとばかり思ってました(笑)

このオフシーズン、これまでのホーネッツの動きを見る限り自分の中で合理的にミラー指名の理由を考えた結果が今回の考察です。

 

皆様のご意見も伺えると嬉しいです。

また次回の更新でお会いしましょう!