キム・テヒョンが持つ才能の豊かさ。
私がブログを書き始めたのは、自分用に書き残したかったから。
兵役に伴って始まったメンバーのソロ活。
初めてのテヒョンのソロアルバムの記録と感想を書きたかった。
その上でテヒョンの「才能」について書くのは絶対必要だと思っていた。
「Love Wins All」
IUちゃんのMVにキャストされたテヒョンの演技。
荒廃した世界を追撃するものから逃げ、愛する人と生き残ろうとする右目の視力を失った人。
5分23秒の短編映画を観た気がした。
この短い時間に恐怖と疲れ、愛するものと楽しむ姿と敵対するものと戦う姿、悲しみと絶望、嫌悪から逃れ昇華されて行く不安と刹那。沢山の感情と状況を演じたテヒョン。
どの表情、表現も素晴らしくそれは正に「俳優」としてのテヒョンの才能の証だと思った。
テヒョンの「俳優」としての作品は2016年に韓国のKBSで放送された「花郎」。
この作品で「ソク・ハンソン」役で、初演技を披露し俳優デビューを果たした。
(2018年 、第13回 Soompi Awardsで 最優秀アイドル俳優賞を受賞 )
テヒョン演じる「ハンソン」は天真爛漫で天体観測が好きな純粋な心を持った青年。
登場シーンでは笑いを誘ったり、和ませてくれるような姿が多く見られたが骨品制(身分制度)に拘る祖父と異母兄弟である兄との関係、自分の存在等にも悩み葛藤する姿も演じられていた。
ウガヒョン達と参加した「フレンドケーション(In the soop)」やナPDとソジュンさんからのセンイル動画等でも語られていたようにソジュンさんに教えを請い努力して参加した作品。
時代劇での独特の言い回しや発声、普段から怒鳴る事もなかった為、大声で怒鳴り感情を表現するのも難しかったとテヒョンも語っていた。
花郎の仲間や医師のアロと絡む時のコミカルな演技。
祖父の重圧と兄のタンセへの複雑な思い。
怒りや反抗、悲しむ姿。
誰もが涙したであろうソヌ(ソジュン)を庇い毒によって命を落とすシーンでは初演技とは思えない程の迫真の演技だった。
今回の「Love Wins All」でも様々な感情を演じてみせた。
冒頭からの追撃者から逃れてきたであろう疲れと怯えが混ざった表情。
ビデオカメラを見つけてからの戸惑いと楽しい時を過ごす明るい笑顔。
ウェディングドレスを着る彼女を見つめる優しい目、愛する彼女に向けられる甘く幸せそうな微笑み。
幸せな一時から再び追撃者に追われる時の恐怖と絶望。
愛するものを守る為に必死に抗う姿。
特にラストの彼女が視力のある左目を塞いだ時の表情を失くす右目。
視力のある人が視力の無い演技をするのは難しい。
テヒョンは一瞬の変化でそれを表現している。
塞がれた左目から流れる涙と自分達に残された刹那を悟る表情。
これは勿論オム・テファ監督の演出の力でもあるけれど、演じたテヒョンも素晴らしい演技をしていたと思う。
俳優としての作品は1つしかないが、「演じる」という意味では今回のようなMV、ステージ上のパフォーマンス、グラビア撮影等。
これらも「誰か」を想定して演じている。
グラビア1つとってもコンセプトや身に着ける物、売り出す商品によって表情や雰囲気を使い分けるのが本当に上手い。
例えばテヒョンの事を「顔天才」「舞台天才」と表現されるステージ上のパフォーマンス。
同じ歌、同じ振付けであってもテヒョンは毎回変えてくる。
激しいダンスであろうとフリの1つ1つで表情を作り、ポジションチェンジやカメラに映っていない時でも表情を作っている。
花様年華(BTS UNIVERSE)のMVでは多感な年頃の少年(青年)を演じた。
「孤独」「憂い」「反抗」「悲しみ」「不安」「葛藤」「愛されたい願望」「仲間との時間」「悪意」沢山の姿を見せてくれた。
衝撃的だった、DVを受ける姉を庇って父親を刺してしまう迫真の演技。
傷つけられた姉に寄り添うシーンでは守れない歯痒さと、守られない寂しさ、不安、悲しみの感情が伝わる。
不敵な冷たい微笑、憂いを纏う叙情的な目、幼い子供の不安、怯えが窺える表情。
BTSのMVでも「俳優」としてのテヒョンを楽しめる作品は沢山ある。
「血汗涙」「ON」「Stay Gold」はそれぞれ違うタイプのテヒョンが楽しめます。
「血汗涙」の堕天使のような顔と悪魔に転生した時の顔。
あの微妙で曖昧な線を表現したテヒョンに思わずゾクッとしました。
2022年グラミー賞のステージで披露し、話題になったButterのスパイ映画風のパフォーマンス。
オリヴィア・ロドリゴに囁きかけマジシャンの様にカードを取り出し、仲間のジョングクへ投げ飛ばすシーン。
クールでスタイリッシュな詐欺師風でもあり、本当にスパイ映画のワンシーンのような姿だった。
あれだけの演技をしながら手が震える程緊張し、頭の中ではカードを飛ばすまでのカウントを取っていたというのも驚いた。
楽曲のパフォーマンスの間、「スパイ V」になりきったダンスパフォーマンスも素晴らしく、圧巻のステージだった。。
普段から沢山の音楽や映画を愛するテヒョン。
インスピレーションや影響も多く受けているだろうし、受けたものを自分のパフォーマンスに落とし込み表現する。
テヒョンの「俳優」としての引き出しは、これからも増えていくだろう。
ソロ活に入って「俳優」としてのオファーも沢山あったというテヒョン。
本格的な映画やドラマでの姿が見られなかったのは残念ではありますが、除隊後「俳優キム・テヒョン」を見せてくれるのを期待して待ちたいと思います。
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何だか私個人の感想と思いを長々語ってしまいましたが、ここまでお付き合い下さった方。
ありがとうございます
「なっげーわ!!」と思われた方、申し訳ありません
(でも、多分また書きます)
(画像お借りしました🙇)