- 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」/TOブックス
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<あらすじ>
病的なまでに読書が好きな女子大生が主人公。
図書司書の就職が決まっていたのに、自宅で読書中に倒れてきた本棚で圧死してしまう。
意識が戻ると、そこは中世を思わせる世界で
体は五歳児ほどの女の子“マイン”になっていた。
マインとして生きていくことにするが、本は貴重すぎて高価なため
庶民で兵士の娘であるマインには手が届かない。
それどころか街には“本屋さん”すら存在せず、紙も羊皮紙で、インクはこれまた高価。
庶民の識字率もどうやら低い様子。
裕福ではないが、父、母、姉からの愛情のある家庭で
近所の幼馴染の男の子を巻き込みつつ
日本で女子大生をしていた時の記憶を活用し
電気もガスもないこの世界で、本作りに奔走する。
本好きが本をイチから作って、いつか本に取り囲まれる日を目指す、ビブリオファンタジー。
<感想>
最初は文体がどことなく慣れなかったのですが
本が無いなら、本を作ってやる! という根性によって
次から次へと怒る難題を乗り越えていく流れが魅力たっぷりで
ついつい読み進んでしまいました。
そのうち文体もすらすら頭に入るようになりました。
森に木があるから“木簡”に挑戦するけど、お母さんが薪と間違えてカマドにくべちゃうとか。
書くものがないから、えんとつ掃除から“すす”を集めて鉛筆もどきを作ったりなど。
始まりは身の回りの小さなことからコツコツと……て感じなんですけど
そのうち商人と取引や商品開発をするようになっていって
「これは小学生向けの経済入門書?」と興奮してしまいました。
一巻では、本を作るなんて絶対無理だろ! と思う環境から始まるのに
三巻後半ではなんと「もしかして、夢がかなう?」という希望が持ててしまうほどに。
努力というか、主人公の根性が素晴らしいです。
余談になりますが
近所の幼馴染の男の子が一緒に奮闘してくれるんですけど
そこに恋愛感情はないのかもしれませんが
それはそれでういういしくて、胸きゅんでした(笑)
このシリーズについては
第二部を読み終えたら更新します。
よろしくです(*´▽`*)
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