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蒸し暑い日でも、モーツァルトのバイオリン協奏曲は、聞いていてむさ苦しくないですね。

夏に合う、というわけではないのですが、屈託のない曲想、時々出てくるメランコリックな旋律は、甘酸っぱい蜂蜜レモンを飲んでいるような雰囲気(ちょっと違う?)。

それもそのはず、5曲のバイオリン協奏曲はすべて10代の作品。


モーツァルト:バイオリン協奏曲

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CD1
バイオリン協奏曲第1番 変ロ長調 KV207
バイオリン協奏曲第2番 ニ長調 KV211
バイオリン協奏曲第3番 ト長調 KV216
バイオリンのためのアダージョ ホ長調 KV261

CD2
バイオリン協奏曲第4番 ニ長調 KV218
バイオリン協奏曲第5番『トルコ風』 イ長調 KV219
バイオリンのためのロンド 変ロ長調 KV269
バイオリンのためのロンド ハ長調 KV373

CD3
バイオリン協奏曲第7番 ニ長調 KV271i(偽作?)
2つのバイオリンのためのコンチェルトーネ ハ長調 KV190

CD4
バイオリンとビオラのための協奏交響曲 変ホ長調 KV364
クラヴィーアとバイオリンのための協奏曲 ニ長調 KV315f
バイオリンとビオラとチェロのための協奏曲 イ長調 KV320e

CD1~3
ギブソン指揮 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
バイオリン: ヘンリック・シェリング、ジェラール・プーレ

CD4
アカデミー・オヴ・セント・マーチン・イン・ザ・フィールズ
バイオリン: イオナ・ブラウン
ビオラ: 今井信子
チェロ: スティーヴン・オルトン
ピアノ: ハワード・シェリー
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モーツァルトは13歳で宮廷オーケストラのコンサートマスターに就任。

彼は、バイオリンの天才でもあり、これらの作品は、ほとんどは自分のために書いたようです。


マルティーンセンさんという人は、著書の中で、神童と普通の子供の違いについて、モーツァルトを例にして次のように述べています。

神童とはまず第一に聴覚領域の中に音に対する自分の意思(理想とする音の像)を持っており、(中略)音を出すための装置に適合する演奏方法を直ちに見出す技をも兼ね備えている子供のことであって、その際には、体を動かすことや種々の器官、指、手足の存在などはほとんど意識されていない。(中略)そこでは目指す音が絶対的な支配者であり、体を動かすことや手、指などはあくまでもそれに完全に服する従者である。
          (モーツァルト事典より)

一般人には信じられない世界。

天才にとって、「楽器」が何であるかってことは、さほど問題ではないらしい。


さて、今回は、何を書こうかな、いい曲が多いし。

「バイオリンとビオラのための協奏交響曲」なんかも好きなんですが。


きょうの1曲  「バイオリン協奏曲 第3番 ト長調 KV216」

第1楽章 アレグロ: 弦楽器による生き生きとした旋律のあと、オーボエとホルンが続き、のどかな田舎の風景を思い起こさせます。ソロの旋律も伸びやかで、変化に富んだ伴奏もいいですね。

第2楽章 アダージョ: チェロとコントラバスはピチカート、そのほかの弦楽器は弱音器をつけての演奏。そんな工夫で、ソロの優美な旋律が引き立っています。

第3楽章 アレグロ-アンダンテ-アレグレット-アレグロ: 快活な旋律で曲が進みますが、突然中間部で物悲しい短調のアンダンテに変わります。このあたりが当時としては斬新だったのでは? 再び最初の旋律に戻って軽やかにクライマックス。


協奏曲は、演奏者によっても雰囲気が変わってきますよねぇ。

シェリングのバイオリン、ふくよかな音色でした。

全体としては、無難な演奏にまとまってるな、ぐらいにしか感じられなかったんですけど。

全集版なので、演奏者の名前が大々的に出てるわけでもないですしね。


いろいろ聞きたいんだけどなぁ、それもナマで。

当分はお預け。