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前回に引き続き元日銀総裁の白川さんの『中央銀行』という本から。

 

この本には多くの政治家が登場する。自民党では、安倍晋三、麻生太郎、福田康夫の総理経験者や加藤紘一、中川昭一。旧民主党では野田佳彦、菅直人、共産党からも大門実紀史らが登場する。白川元総裁は、意見、考え方の違いを認めながらも、敬意をもってそれぞれの政治家とのやり取りを披露している。

 

唯一の例外は、安倍元総理。かれに関する記述は、

 

「自民党の安倍晋三総裁は選挙中、かなり過激な表現を使って日本銀行に対し大胆な金融緩和の実施を要求するとともに、具体的な為替レートの水準に言及しながら円安誘導発言を行った。・・・私の記憶では、先進国で中央銀行の金融政策運営がこのような露骨なかたちで選挙の争点となったことはなかった。これまでは「金融政策の政治家」を避けるというのが政治の知恵だった。それが突然吹き飛んだ。」(548ページ)

 

「私としては安倍政権の金融政策に対する考えには賛成できなかったが、総選挙を経て選ばれた政権である以上、・・・」(568ページ)

 

よほど腹に据えかねていたんだろうな、ということがよく分かる記述となっている。