第17話 母の姿 | 笑顔とありがとうを~大切な人たちへ~

第17話 母の姿

病院に到着してすぐに母のいる病棟に向かった。

そして母が希望して入った大部屋の名前を見ると

母の名前はそこにはなかった。

もしや・・と、思い以前いた個室へいってみると

以前の部屋の隣の個室に母の名前があった。



母の姿は、以前と変わることなく

ベットに横たわり、うつらうつらとしている。

ホッと胸を撫で下ろしながら母に声を掛けた。



「お母さん。Mだよ。わかる?」

そう呼びかけて少ししてから、母はゆっくりと目を開けて私を見た。

「あら・・・帰ったんじゃなかったの?」

「帰ってまた来たんだよ。」

そう言うと母は起き上がろうとして顔をしかめた。

「起きなくていいよ。無理しないで。」

「無理なんかしてないわよ。

でもなんだか急に体が言うこときかなくなっちゃったのよね・・・・」







起き上がることを諦めた母は、天井を見つめながらポツリと言った。

「また個室に戻っちゃった・・・」







その一言で、母の気持ちがわかった気がした。

そして私も何も言えなくなってしまった。

沈黙の中、時間だけが過ぎていく。




母の心の中では、どんな葛藤があるのだろうか・・・

私たちに負担をかけまいと思い

自分の体の調子も良くなったと思い

そうして大部屋へ移った母。

それなのにまたこうして個室のベットで天井を見つめる母。

母の気持ち・・・それを考えると

どんな言葉さえも私はかけることが出来なかった・・・



その日は妹が付き添う予定だったので

私は長男を連れて母の病室を後にして実家へ帰った。


第3章完結 第4章へ雪の結晶







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【ブログを見て頂いている皆様へ】

しばらくの間更新できなくてごめんなさい。

実はこのブログをやめようかと考えていましたが

やはり母のこと、母の気持ち

そして母の辿った苦難の日々をどうしても何かに残したい思いが

私の中で残っていたので

これからかも書き続けようと、考え直しました。

ご心配をかけてしまいましたが

これからもあらためてよろしくお願いいたします。


mpmp☆