第12話 親の存在 | 笑顔とありがとうを~大切な人たちへ~

第12話 親の存在

家族と暮らしていくこと。

それは至極当たり前の事なのに

違和感ばかり感じていた私は

逃げ出すことばかり考えていた。


高校を卒業して数年経ってから

現在の夫とバイト先で知り合った。

当時夫は一人暮らしをしていて

付き合うようになってからは

また以前のように、家を飛び出して

一緒に住むようになった。





また同じ事を繰り返し、

そして親に心配ばかりかけていた私。

今思い返しても、本当に親不孝な娘だった。




現在の夫と結婚するまでも

私は同棲を続けて

最初は同棲を反対していた父も母も

夫の人柄と、どうしても帰ってこない私に根負けしたのか

二人の事を認めてくれて

結婚するまで温かく見守ってくれた。



結婚する時に実家から遠く離れて住むことになった私に

寂しい思いをしているのでは・・・と、

いつも心配してくれた母。

私が長男を出産した時も

一番喜んでくれた母。

あんなに心配ばかりかけて

家にいることが嫌で

母を憎んでいた親不孝な娘を

突き放すことなく見守ってくれた母。




母の有り難味が結婚して子を持ってみて

初めて理解できた。

そしてこれから

母に沢山の親孝行をしよう。

そう思っていた矢先の母の発病だった。

なんという皮肉なんだろう。




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