こんにちは。

 

 

今回はコード進行の

王道パターンについて

お話したいと思います。

 

 

ジャズの楽曲で用いられる

コード進行は、それこそ

無数にあります。

 

 

また、1920〜30年代に作曲された

映画音楽やミュージカル音楽を

中心とするスタンダード・ナンバーと、

 

 

1950年代以降に作曲された

ジャズマンによるジャズマンのための曲では、

よく用いられるコード進行の種類も

変わってきたりしています。

 

 

それでも、同じ西洋音楽の

一派ですから、根本的なコード理論と

いうものは変わっていません。

 

 

今回はその代表的なコード進行、

これを覚えておけばどんな曲にも

応用が効くというコード進行を、

 

 

実際に使われている

曲とともにご紹介したいと思います。

 

 

今回使用する曲は

"Fly Me To The Moon"です。

 

 

この曲はジャズのセッションでも

頻繁に取り上げられますし、

ジャズに詳しくない人でも

聴いたことがあるくらい有名な曲です。

 

 

(もし曲がわからなければ、

いますぐYouTubeでフランク・シナトラや

ナット・キング・コールが歌っている

音源を探して、

 

 

どんな曲かだいたい知ってから

続きを読んでください。)

 

 

この曲のコード進行をまず見てみましょう。

 

 

Cmajor(ハ長調)で歌う場合

(納浩一氏の「黒本」にもこのkeyで

掲載されています)、コード進行は

次のようになります。

 

 

(実際の演奏では、演奏者によって

コード進行が少し改変されている

(リハーモナイズされている)ことが

ありますが、ここでは代表的なものを

載せておきます。)

 

 

 

Am7 | Dm7 | G7 | Cmaj7

Fmaj7 | Bm7(5-) | E7(9-) | Am7

Dm7 | G7 | Cmaj7 | A7(9-)

Dm7 | G7 | Cmaj7 | Bm7(5-) E7(9-)
 

Am7 | Dm7 | G7 | Cmaj7

Fmaj7 | Bm7(5-) | E7(9-) | Am7

Dm7 | D#dim | Em7 | A7(9-)

Dm7 | G7 | Cmaj7 | Bm7(5-) E7(9-)

 

 

 

コード進行というのは、

ある特定のコードをゴール地点として、

最初のコードからゴールのコードまでが

自然に、かつドラマチックに繋がるように

並べられた一連のコードのことです。

 

 

すなわち、ただ適当に

「綺麗だから」みたいな理由で

並べられているのではなく、

 

 

あくまで「ゴール」に向かう

「経過点」としていくつかの

コードが並べられているのです。

 

 

そのように限定された条件で

並べられているということは、

コード進行にはある限られた

種類のパターンがあるという

ことになります。

 

 

(ただ適当に並べるだけなら

コード進行の種類は無限に

存在しますが、「自然にかつ

ドラマチックに」となると、

 

 

実用的なコード進行の種類は

かなり限られます。)

 

 

その限られた種類のパターンを

順次覚えていけば、新しい曲に

取り組むときでも

 

 

「あ、このコード進行は

見たことがある」

「これはあのコード進行を

ちょっとだけ変えたものか」

 

 

と即座に分析することができ、

すぐに伴奏やソロが取れるように

なるのです。

 

 

さて、そんなコード進行を

学ぶにあたって、まず最も

わかりやすい(よく使われている)

パターンを覚えましょう。

 

 

"Fly Me To The Moon"の

最初の4小節を見てください。

 

 

この4小節は、Am7から始まり、

Cmaj7をゴールとしてDm7、G7の

コードが並んでいます。

 

 

Cmaj7(ゴール)を基準に考えると、

Am7(長6度上のマイナーコード)

→Dm7(長2度上のマイナーコード)

→G7(完全5度上のセブンスコード)

と並んでいます。

 

 

この並びは、様々な曲で登場する

Vl-II-V-I」というコード進行の

パターンで、

 

 

このセットを覚えてしまえば、

スタンダード・ナンバーの半分は

制覇したといっても過言ではありません。

 

 

実際、この"Fly Me To The Moon"一曲の

中でも、このコード進行は6回も登場します

(Am7がA7(9-)に変形したものも含む)。

 

 

ぜひ、このコード進行を実際に

弾きながら手と耳と目で覚えてください

 

 

AmをA7(9-)に変える時は、

シとドをそれぞれシ♭、ド#に

変えると良いでしょう。

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

 

いますぐ、上の譜面を

印刷するか書き写して、

実際にピアノで弾いてみましょう。

 

 

そして、完全に覚えてしまうまで

何回も弾きましょう。

 

 

上達の近道は「反復」です!