先日は、新潟大学の先生企画運営の農業塾、農業法人経営者の講演を聴きに行きました。県内の有力法人経営者が毎回登場で、いつも面白い内容です。今回も、新聞などにも時々出るその方面では有名人でした。株式会社で出資株主も多く、会社のガバナンス体制もなかなかのもの。官報公告も出しているからと、詳細な財務データも開示していました。お話を聞くと、都市近郊でなく、山に近い地域では、後継者確保、大規模化も難しく、農業引退の農家の土地の移転も大きな課題だそうです。賃借ならいいが、買取は大きな負担ながら、人間関係から断りにくい。コメ価格が低下していくなかで、なかなか投資回収は難しい。成功している法人でも売上数億円、補助金入れて黒字化、社員30人前後。マーケティングから、人材育成、現業と、経営者はたいへんか努力をしていることがわかりました。
都市近郊の農地であれば、兼業での後継者は確保しやすい。いつか開発にあたり高値売却、の期待から売りたくない。山間部に行くと、これが反対。後継者なく、売れる見込み薄。そうした中で、法人化して規模拡大すると、買って欲しいの要望が来て、顔見知りなので断りにくい。しかしコメ価格が長期低下と見込まれるので、土地を買って、コスト、キャッシュを固定化したくない本音。経営的には当然。法人化、大規模化、を促進する制度を!と言っても、環境次第、やる気のある立派な経営者であっても、同じようには行かないんだなぁ、少し理解しました。


iPhoneからの投稿