日経ビジネス10月27日号に「ファンドの通信簿」という記事があります。スティール、ダルトン、いちごアセットなどアクティビストの投資姿勢のソフト化、情報公開と対話型への移行などが書かれています。ダルトンのCIOロブリーさんのコメントも載っています。私もインタビューで伺いましたが、ロブリーさんはTCIの電源開発への投資戦略を批判していました。雑誌では「投資の素人だとわかった」とのコメント。そこまで本当に言ったかどうかは、わかりません。TCIの人も決して投資の素人ではないはず。
しかし、以前に英国のアクティビストの講演を聴いて印象に残ることがあります。
本当の責任ある投資家は、投資先の経営に関与する。そのために、投資先企業について知らねばならない。その国の社会事情、文化、法制、税制、証券市場、IR・・・ すべて知っていないとならない。ということでした。
なるほど、と思いましたが、それからすると、TCIは日本の事情に対する理解と分析が十分でなく、それに基づく読みは甘かったということかもしれません。