本日、9/18の日経新聞 経済教室は慶応大学池尾教授の 「裁定型業務の限界超えよ」

アメリカの投資銀行は、市場の歪み・非効率に対する裁定取引で大きな利益を上げてきた。

しかし効率化を促す裁定取引を一生懸命推進したため、市場はすっかり効率化して、収益機会がなくなってきた。仕方ないので、さらに行き過ぎた効率化を進めたり、意図的(不正的?)に非効率・不公平・不公正な状況(本来返済能力のない人に何とかなる、とその気にさせたサブプライムローンのように)を作り、収益機会を作りだした。それも結局破綻した。


先日のアクティビスト投資家へのインタビューで、「アクティビストは市場の効率化を促すもの。日本にはまだまだ非効率が多い。効率を上げるだけで富が生まれる。 正すべき非効率の多い日本はアメリカから見れば、うらやましい。」というお話を聞きました。

効率、という言葉はアクティビストからはよく聞かれる言葉です。適度な効率、のコントロールができるならいいけれど。 最新のリスク管理手法を用いる米金融機関もあっけなく破綻した点からするとムズカシそうです。


春先のセミナーでも、M&A専門家の方が、日本の株価はおかしい。絶対的な企業価値と相対比較的な市場株価の乖離が大きすぎる、と言っておりました。

非効率の多い日本の市場は改善余地はあり、収益機会もあるのでしょうが、外資金融の主導で、それらの裁定取引を通じての効率改善だけにならないように・・・・