梅田望夫氏の著作「ウェブ時代5つの定理」を週末に読みました。

シリコンバレーの現代の経営者の金言を集めたものです。中でもグーグルに関わる人の言葉が多く取り上げられています。いくつも印象に残る言葉、元気づけられる言葉があります。繰り返し読みたい本です。「Web2.0革命」に続き、梅田氏の本には考えさせられました。

丁度、今日の新聞にセカンドライフの創業者インタビューが掲載されています。何となく記者が批判的・懐疑的であるようで、そうしたトーンが全体に感じられます。セカンドライフを運営する会社の収益が、サーバー運営費=土地代だけでいい、ということだと、どうも魅力的な企業と感じられません。 一方でセカンドライフが、インターネットのようなすごい空間・インフラになるなら、そこの運営を1企業が独占的にやって土地代を得るのもおかしいような気もします。ネット上の土地代はただで、誰でも自由に行き来できるべきではないでしょうか。


話はずれますが、今日の日経新聞は、社説、経営の視点、スイッチオン・マンデー、と3箇所に渡って、ガバナンスに関わる記事。何か意図的なのか?と勘ぐってしまいます。


「ウェブ時代5つの定理」に戻ると一箇所、投資に関わるような印象残る記述がありました。

インターネット技術を武器にする企業の目的。

個人の選択の自由・選択肢を広げ、個人のエンパワーメントをテクノロジーで実現する。既存権威が阻むなら、それを打ち破る反骨心でリスクを取って攻める。その意気が技術主導のイノベーションを実現する。


投資の世界でも個人投資家はテクノロジーでエンパワーされました。取引環境は飛躍的に充実。しかし、まだ残る部分も大きい。ガバナンス、インサイダー情報の格差は大株主と少数個人株主の間で大きく、決して埋まらない。そこすらもテクノロジーを利用して崩していけるのか。


この本では、アマゾン・ドットコムのジェフ・ベソス氏の言葉も何度か出てきます。

ベソス氏と言えば、東京IPOのコラムにも何度も登場していただいた、いちごアセットのスコット・キャロン氏がプリンストン大学の学生寮で、ルームメイトであったとのこと。 スコットさんも、インターネットを利用して、委任状集めなど、個人投資家のエンパワーメント、力の結集なども実行しています。


取引環境の改善以外の面でも、テクノロジーを投資の世界に導入して、個の自由を高めるイノベーションを実現できるのか!!


やや支離滅裂な内容になりましたが、何か、このあたりの思考が気になってグルグル回ります。